駐輪場料金の値上げに賛成した理由
[生活と環境]2015年3月10日(火)
平成28年度から自転車駐輪場の利用料金が値上げされますが、私は、昨年12月議会においてその条例案に賛成しました。
賛成の理由を一言で述べると、「値上げしてもなお隣接自治体よりも安い利用料金でもって、駐輪場の増設と改良を行えるのであれば、致し方ない。」というものです。
値上げ幅の大きさ故か、駐輪場を利用されている方々から、値上げに反対するご意見を、会派宛にいくつか頂いております。
そこで、私(を含む会派)のスタンスを示す必要があると感じ、以下に、頂いたご意見に対する返信を転載いたします。
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自転車駐車場(以下、駐輪場)の値上げに関するご意見について、戸田の会の見解をお伝えさせていただきます。
一点、訂正がございます。今回の改正条例は、自転車駐車場(以下、駐輪場)の定期利用料金を、「従来の4倍にする」ものではなく、「従来の4倍を上限とする」ものです。この点については、『とだ議会だよりNo.185』の記載が不正確であったことを、議会広報委員の一人としてお詫びいたします。
では、実際に何倍程度になるかについてですが、先日に申し込みが終了した、民間事業者による新設の戸田公園駅高架下駐輪場の利用料金(6か月定期で月額税込1,620円)を参考にすると、平成28年度からの駐輪場の定期利用料金は、従来(1年定期で月額税込540円)の3倍程度になると見込まれます。これは、他自治体の定期利用料金を下回るものです(※1)。
今回の定期利用料金の改定は、利用者の方々から苦情の多かった駐輪場の老朽化や駐輪スペースの狭さ、自転車盗難の多さへの対策として行う駐輪場施設の再整備に伴うものですが、その整備費や維持費、事業運営費等を、受益者負担率100%としてもなお他市の水準を下回る定期利用料金の中から今後10年間で賄うという判断は、財政の急激な悪化が見込まれる本市の現状(※2)を踏まえれば、致し方ないものであると考えます。
しかし、定期利用料金の設定に際してパブリックコメントを実施しなかった点や、今後の利用者の方々に理解を得るための広報・周知に関しては、課題があることも認識しております。これらの点については、今後機会を捉えて行政に改善を求めていきたいと考えております。
またご意見がござましたらお気軽にご返信を頂ければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
(※1)
さいたま市:月額税込2,100円~月額税込3,240円
川口市:月額税込2,160円~月額税込2,700円
蕨市:月額税込360円~月額税込570円(※ただし、駐輪場は駅から離れており、無人)
和光市:月額税込2,000円
新座市:月額税込1,850円
朝霞市:月額税込1,800円
(※2)
今後、戸田市の歳入の大幅な増加が見込まれない一方で、歳出の急激な増加が見込まれています。
・先般の税制改正(消費税、法人市民税)により、戸田市の税収は1億円の減収が見込まれ、さらに今後消費税率が10%に上がると、更なる減収となります。
・高齢化の急速な進行が進む戸田市において、国の介護保険制度における毎年の戸田市負担分は4年後に約2億円増加し、後期高齢者医療制度においては約3億円増加すると推計されております。また、高齢者の生活保護受給率はその他の年齢階層の受給率に比べて高いことから、生活保護に関する経費の増大も想定されます。
・公共施設の更新時期が今後一斉に訪れるため、年間100億円の財政負担が生じることが想定されています。
・競艇事業の収益悪化により、今後戸田市からの持ち出しが生じる可能性があります。
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