先週に市民生活常任委員会で行った行政視察の報告です。
青森県三戸町と宮城仙台市のスポーツ施設に伺いました。
●青森県三戸町「アップルドーム」
アリーナやトレーニングジム等の「スポーツ施設」に加えて、ハローワークやボランティア支援センター、ふるさと資料館、子育て世代向けの部屋等の「コミュニティ施設」を備えた「複合施設」であり、全国でも先駆的な事例です。
しかし、設置の経緯や利用状況を伺って受けた印象は、複合施設の必要性に迫られて設置したというよりも、スポーツ施設の必要性がまず先にあり、その余った空間をコミュニティ施設に転用している、というものです。
当たり前のことですが、周辺にコミュニティ施設が充実しているのであれば、あえてそこに複合施設を設置する必要は無く、むしろスポーツ施設を設置する方が良いわけです。
戸田市において考えれば、やはり鍵となるのは「新曽福祉センター」です。
新曽福祉センターを今後も残していくのであれば、戸田市スポーツセンターは「スポーツ施設」に特化したままで良く、新曽福祉センターを今後廃館する可能性があるのであれば、戸田市スポーツセンターの「複合施設」としての可能性を検討していく必要があります。
今年度中には、戸田市スポーツセンターの今後の大まかな方向性が決まりますが、やはりその前に、新曽福祉センターの方向性ををしっかり確認しなくてはいけません。
●宮城県仙台市「元気フィールド仙台」
こちらは、設置して10年足らずの新しいスポーツ施設で、障碍者向けの施設も充実していましたが、今回は特に「スポーツ種目」に関して参考になりました。
他のスポーツ施設にはあまり無いスポーツ種目(ニュースポーツ)の施設がいくつかあり、それらの利用状況は以下の通りでした。
・ボルダリング場・・・人気
・スケートボードパーク・・・人気
・アーチェリー・・・不人気
ボルダリング場やスケートボードパーク(スケボー・インラインスケート・BMX向け施設)は、確かに人気なのが分かりました。私も生で見て、遊んでみたいと思いました。
アーチェリーが不人気な理由は、「道具を揃えるのにお金が掛かる」というものでした。しかし、それは施設を整備する前に分かることです。
スポーツ種目の選定には、市内のスポーツ協会の意向が反映されたようですが、税金で運営するわけですから、事前に、利用者の数が期待できるかを市場調査してから、判断すべきだったと思います。
この点に関しては、今後の戸田市スポーツセンターにおいても、(既存のスポーツ種目を含めて)十分に留意すべきです。
秋口には、スポーツセンターをテーマにして、民間資金を活用した施設整備運営(PFI)を行う施設等を視察すると思いますが、それまでにも、戸田市スポーツセンターや都内のスポーツセンター等もいくつか視察してみたいと思います。