昨日の日曜日は、こどもの国の「子ども・子育てフェスタ」のなかで開催された子育て講演会に妻と参加しました。
講演をされたのは、NHKにも出演されている子育て支援の第一人者である大日向雅美先生です。
本当に素晴らしい講演会でした。
子育てには楽しいことばかりでなくつらいことがたくさんあるにも関わらず、世の中にはいまだに「母親は子育てを喜びとするもの」という母性観が蔓延っているため、子育てに辛さを抱えるお母さんたちは自らを「母親失格」であると思い込んでしまい、また、それを分かち合う身近な存在もいないため、子育てが“孤育て”になってしまっている。
このような現代社会の問題に対し、大日向先生はこれまで一貫してお母さんたちの味方となり、お母さんたちを孤育ての重圧から解放させるために活動されてきました。
大日向先生のお話しされる一つ一つの言葉のなかにお母さんたちへの優しさが込められていて、講演中に涙を流されるお母さんもいらっしゃいました。
1時間30分の講演は、あっという間に終わりました。
30分間の質疑応答では、何人ものお母さんが子育てに関する悩みや苦しみを訴えられましたが、そのすべてを大日向先生は温かく受け止め、明快な指針を与えられることで、お母さんたちを苦しみから救っておられました。
お母さんではない私にとってもたくさんの学びがありました。
むしろ、もっとたくさんのお父さんたちに参加してほしかったです。
お父さんがすべきことは、イクメンをこなすこと以上に「妻と人生を分かち合う」こととのことです。
大日向先生の講演を聴いて、「母親と父親」も「親と子供」もすべて人間関係であると感じました。
子育てや夫婦関係に特別な近道はなく、それぞれが相手の立場を考え、人として向き合っていくということ。同時に、「母親とまわりの人」も人間関係であり、子育てがつらい時は甘えて良いということ。
私は、そのように理解しました。
大日向先生がおっしゃるには、世の中はお母さんたちに寄り添う社会に変わりつつはあるが、「あともう一歩」とのことです。
戸田市では、昨年度から大日向先生などを講師として迎えて「戸田市子育て・家族支援者養成講座」を開催しており、昨日の講演の際は、その修了生の方々が託児をしてくださいました。
戸田市も、少しずつ「子育てするお母さんにやさしいまち」に近付いているのだと思います。
(ちなみに私の娘は、初めての託児だったということもあり、1時間30分も泣きっぱなしだったそうです^^;)
付け加えると、私が9月議会で提案した「各地域への戸田市版ネウボラの設置」は、子育てに苦しみを抱えるお母さんたちを支える地域の子育て拠点として、いますぐにでも戸田市に必要であると、今回あらためて認識しました。
大日向先生のお話やお考えは、NHKの「すくすく子育て」や著作、ネットからも知ることができます。
最後に、そのなかから以下のお言葉を引用させていただきます。
~お子さんにとって、いまいちばん必要なもの、それはあなたの笑顔です。あなたらしく、精いっぱいお子さんを愛してあげてください。そのためにも、「母親失格」などという言葉はいますぐ心の中から払拭してくださいね。~
◎大日向雅美さんの講演会と子育て支援員養成講座が開かれます! 2016/9/4(真木大輔公式ブログ)