[生活と環境, 行財政改革]2016年7月16日(土)
つくづく、“打ち出し方は大事”と感じたのが、今夏から戸田市が本格実施する「クールシェアとだ」です。
「涼しいところにみんなで集まって、家庭でのエアコン使用を抑えよう。」という地球温暖化防止の取り組みなのですが、実はこれ、去年の夏も実施されていました。
そのときは、戸田市からの呼びかけに対して、市内の公共施設や商業施設の協力は得られたものの、施設に貼る目印のステッカーは無く、あったとしても施設が独自に作成したものでした。(下記リンク記事参照)
一方で、国は2012年度から「COOL SHARE」という国民運動を展開しており、さすが国だけあって、その広報物やステッカーのデザインは洗練されていて、グッドデザイン賞も受賞しています。
私が、昨年の市民生活常任委員会において、「国の取り組みと連動しないのはなぜか?」と質問した際には、はっきりとした答弁が返ってこなかったのですが、今年は国とバッチリ連動し、「COOL SHARE TODA」というステッカーが作成されました。
このステッカーであれば、市民の印象に残りやすく、また施設側も貼りたい気になるのではないかと思います^^
今年は、『広報 戸田市』での特集や市役所2階ロビーでのパネル掲示【下掲画像】も展開し、「クールシェアとだ」の周知に力が入っています。
みなさんも、この夏の暑い日は涼しい施設に集まりましょう!
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明日は、新曽の馬場町会と沖内町会との合同によるお神輿担ぎ(連合渡御)が行われます。
14時に戸田駅を出発、15時にカーブス(ヤオコーの南方の交差点)到着です。
お神輿をご覧になられたい方は、お子さんなどを連れてぜひお越しください^^
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◎この夏は「クールシェア」をしませんか(戸田市公式サイト)
◎「COOL SHARE」公式サイト
◎公共施設で涼を取っても良いものか?~「九都県市クールシェア」~ 2015/6/25(真木大輔公式ブログ)
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[行財政改革, 福祉と医療]2016年7月1日(金)
6月議会で行った一般質問の報告の最後は、「生活保護医療費とこども医療費の適正化」についてです。
生活保護医療とこども医療は、「無料」で受診できます。
もちろん、医療機関が無料で診療してあげているわけではなく、そこには医療費が発生しています。
その医療費は、生活保護医療の場合は、「約3/4」が国の税金で、残りの「約1/4」が戸田市の税金で賄われています。
こども医療の場合は、本来の自己負担分である「2割or3割」が戸田市の税金で賄われています。
これは、市民にとっては「無料で受診できる」、医療機関にとっては「医療費は国や市が払ってくれる」という構造になっており、そのどちら側にも「医療費を抑えよう」という動機は働きくいです。
実際に、市民の方からは、「医者が子供に薬をあげすぎる」「子供が軽い症状なのにも関わらずまたすぐ来るよう言われる」「生活保護の人を食い物している医療機関がある」などのご意見を頂きます。
戸田市では、それらにかかる歳出が増加の一途を辿っており、直近では、戸田市負担分の合計額が、「約10億円(平成26年度)⇒約11億円(平成27年度)」と、1年間で「約1億円」も増加しています。【掲載画像】
議場では、戸田市がこれまで正面から取り組んでこなかったこの問題に対して、今後は医療費の適正化を図っていくよう求めたところ、積極的な答弁を得ることができました。
以下は、先進自治体において医療費適正化の効果が認められている方策です。戸田市でも、このような取り組みが進められていくのではないかと思います。
《生活保護医療》
●診療報酬明細(レセプト)を基にした詳細な医療費分析
●重複受診・重複処方・頻回受診の是正
●ジェネリック医薬品の推進
●健康診査の受診率向上
《こども医療》
●医療費分析
●税金で成り立っていることを意識してもらう啓発
●本来の自己負担額を明示した明細書発行
●ジェネリック医薬品の推進
予算規模500億円の戸田市にとって、歳出が年間で1億円も増加する事業は看過できるものではありません。
財務部長の答弁にあった通り、今後は、「全庁的な課題として」医療費の適正化に取り組んでいただけることを願います。
※今回は、議場でのやり取りをうまくまとめられなかったので、ご関心のある方は、ぜひ録画映像をご覧ください。この投稿を読むよりは面白いと思います。
→録画映像はこちら
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[生活と環境, 行財政改革]2016年6月19日(日)
先日の土曜日に、「上下水道事業市民フォーラム&施設見学会」に参加しました。
●午前中に開かれた市民フォーラムでは、専門家による「上下水道使用料」に関する講演が行われました。
要するに、戸田市が来年4月に下水道使用料を値上げする前に、市民の理解を得ることを目的とした講演なのですが、基本法令に立ち返りつつ具体例も交えての説明がとても分かりやすく、講演の後に多くの参加者の口々から、
「先々のために値上げはやむを得ない。むしろ、これまでは税金による赤字補填により、本来なされるべき教育や福祉などのサービスに税金が充てられてこなかったのではないか。また、戸田市の下水道使用料がこんなに安いことを知らなかった。」
という感想が述べられていたのが印象的でした。
●午後の施設見学会では、「荒川水循環センター」と「西部浄水場」を見学しました。
「荒川水循環センター」は、戸田市や近隣市から排出された汚水をキレイにして荒川に流すための埼玉県の施設で、笹目5丁目にあります。
意外だったのは、下水の汚れのほとんどは、クマムシくんを始めする微生物たちにキレイにしてもらっているということです。そして、微生物たちの活動のためにも、流しに油を捨てるのはやめて欲しいとのことでした。
次に訪れた「西部浄水場」は、埼玉県の浄水場から有料で取水した浄水(県水)と戸田市内の井戸から汲み上げた無料の地下水(井水)をご家庭へ送るための戸田市の施設で、笹目2丁目にあります。
なお、県水と井水のブレンド割合は「8:2」とのことですが、時間帯によってその割合は変動させているとのことです。
●以上、簡単にまとめましたが、参加された市民の方々にとっても、議員の私にとっても、大変勉強になる一日でした。
施設見学会は、今回が初めての開催とのことですが、来年以降の開催も予定しているとのことですので、戸田市の上下水道プチ博士になられたい方は、是非(お子さんも連れての)次回のご参加をご検討ください^^
◎上下水道事業市民フォーラムと施設見学会(広報戸田市)
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[生活と環境, 行財政改革]2016年6月7日(火)
昨日お知らせした「下水道の使用料改定案」に関して、いくつかご意見を頂きましたので、昨日は割愛しましたが、その背景などについてなるべく難しい言葉を使わずにご説明します。
まず、下水道使用料の値上げは、戸田市に限らず、今後全国の自治体で実施されます。そうするよう、国が要請しているからです。
これまでは、下水道事業の赤字を自治体の税金で補填してやり過ごしてきましたが、もはやそんなお金の余裕はどの自治体にもありません。
このままでは、下水道のインフラに掛けるお金は無くなっていき、下水道の維持は困難になり、災害にも耐えられなくなります。
そのような事態を招かないために、昨年、国は各自治体に下水道使用料の値上げ(正確には公営企業会計の適用)を要請したわけです。
戸田市は来年4月に「30%」の値上げ(案)を実施する予定ですが、川口市では、今年7月に「約21%」、再来年7月には「(合計)約41%」の値上げを実施し、下水道事業の赤字を解消します。(県内では他に、さいたま市のみが既に赤字解消を遂げています。)
そもそも、下水道事業の赤字を自治体の税金で補填していたことは、見方によっては不公平だったと言えます。
なぜなら、一般市民よりも遥かに多くの下水を排出する事業者の営利活動に税金をあてがっていた、と考えることができますし、また、いまだ下水道の整備が完了していない戸田市においては、そのような地域にお住まいの方の収めた税金を、下水道を利用している市民や事業者にあてがっていた、と考えることもできるからです。
下水道使用料が値上げされることによって、今後は、戸田市の市民も事業者も、「使った分に見合う下水道使用料」を支払うことになるわけです。
下水道を利用されている市民や事業者さんにとっては負担が大きくなりますが、その点をどうかご理解を頂ければと思います。
なお、ご参考のために、戸田市上下水道部が今年4月に初めて策定した「下水道ビジョン」の体系図を掲載します。
下水道を利用される方々にご負担を強いるだけでなく、その分、戸田市の下水道を今後しっかり守ってもくれるはずです。
◎戸田市下水道使用料の改定(案)パブリック・コメント(戸田市公式サイト)
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[生活と環境, 行財政改革]2016年6月6日(月)
戸田市の下水道使用料の改定案に関する意見募集(パブリック・コメント)が、今月1日から実施されています。
意見の提出期限は7月1日(金)です。
戸田市の下水道使用料は、これまで日本一安かったのですが、それは、市からの毎年2億円前後の赤字補填によって成り立っていました。
来年4月から下水道使用料をトータルで30%値上げすることで、下水道使用料収入は10億円から13億円となり、これにより、下水道事業の赤字解消に加え、下水道施設の長寿命化や浸水被害対策、震災対策が今後推進されます。
なお、トータルの値上げ率は30%ですが、一般家庭などの使用水量の少ない市民に対する一定の配慮はなされており、目安として、戸田市の一般家庭の月平均使用水量(推計)の17立米で算出すると、
改定前「月額684円」⇒改定後「月額864円」(約26%up)
となります。
この値上げをもってしても、戸田市の一般家庭の「水道料金+下水道使用料」は、埼玉県と東京都23区の中で最安のままです。
(さらに言うと、埼玉県内で唯一下水道事業の赤字解消が実現しているさいたま市を除けば、今後多くの市町村において下水道使用料がさらに値上げされることが予想されます。)
先日、私が所属する市民生活常任委員会のなかでパブコメ実施の報告を受けた際、主に以下の質疑応答を行いました。
Q. 改定してもなお戸田市の下水道使用料が安い理由は?
A. まちがコンパクトなので下水道の効率が良い。また、まちが平坦なのでポンプ場での汲み上げの必要が少ない。
Q. 例えば月に5000立米使用する大口の事業者にとっての値上げ幅は?
A. 改定前「年額800万円」⇒改定後「年額1088万円」(36%up)
Q. それらの大口の事業者(明治乳業など)を含めた市内の事業者に対して、事前に丁寧な説明が必要では?
A. 月に5000立米以上使用する9つの事業者に対しては、直接説明に伺う。
Q. 下水道使用料の値上げが事業者の撤退につながる懸念はないのか?
A. 戸田市には、水道料金が安く東京にも近いという利点はあるので、今回の下水道使用料の値上げが事業者の撤退の理由にはならないと考える。
Q. 「値上げなんて聞いてなかった!」と後になって不満を述べる市民がいるのが常。下水道使用料改定に関する市民へのさらなる周知は?
A. 6月18日に開催する「上下水道事業市民フォーラム」や、6月に発行する広報誌『みずのめぐみ』で周知を図る。
Q. 今回の下水道使用料改定の諮問を受けた「戸田市上下水道事業経営審議会」での全3回の議論を、市民にとっての参考資料とするために、戸田市公式サイトのパブリック・コメントのページに、審議会の議事録へのリンクを貼ってはどうか?
A. 現在作成が完了した議事録の分についてはリンクを貼る。(→その後反映されました)
今後のスケジュールとしては、市民からの意見募集を7月1日に終え、そこで集まった意見を反映させた改定案が9月議会に上程され、議会で審議と採決が行われます。
私は、かねてから下水道事業の赤字に対する市からの多額の補填が、(いまだ下水道が整備されていない地区に住む浄化槽使用者との公平性の観点からも)問題であることを指摘しており、その赤字を解消してさらに今後に備えたインフラ整備の原資を生む今回の下水道使用料改定案には、賛成です。
【追記】トップ掲載図表中の「3%改定後」は「30%改定後」の誤りです。(画像変換の際のミスです。ごめんなさい。)
◎戸田市下水道使用料の改定(案)パブリック・コメント(戸田市公式サイト)
◎上下水道事業市民フォーラムと施設見学会のお知らせ (戸田市公式サイト)
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