「公共施設ファシリティマネジメント講演会」

まちづくり, 行財政改革]2015年1月19日(月)

本日午前は、「公共施設ファシリティマネジメント 講演会」に参加しました。

 

ファシリティマネジメントとは、公共施設に関して、行き当たりばったりの維持修繕でなく、長期的な計画のもとでの維持修繕を行うことで、コストの削減や平準化を図るものです。
今回の講演会で勉強になったのは、「ハコモノではなくサービスを議論する」という考え方です。

 

●ハコモノを統合したり運営を民間委託するにしても、むやみに「コスト削減」を優先するのではなく、「これからの50年間で本当に必要なサービス」を柔軟に捉え直していくことからスタートする。

 

●これまでの50年間の公共施設やサービスは、当時の行政・議会・住民が良かれと思って設置運営してきたものであるが、これからの50年間を考えたときに「ムダ・ムリ・ムラ」があるのであれば、すぐに無くすべき。

 

●ただし、その施設の使用者市民だけでなく、サイレントマジョリティである負担者市民を含めた「全体市民」で議論していくことが必要。

 

というものです。

 

市の職員さんも多く聴講していました。
これからの行政には、(現状では負担者市民である)サイレントマジョリティの方たちの潜在的なニーズにも目を向けた、複眼的な捉え方での公共施設運営を考えていって欲しいと思います。
コストを抑えながらも、「より多く」の市民福祉向上を果たすことができれば、それは大変素晴らしいことだと思います。

 

 

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自転車レーン延長工事と今後の課題

交通と自転車]2015年1月18日(日)

戸田駅近く(市役所南通り)の自転車レーン延長工事が始まっています。

 

今回の延長区間は、「居酒屋いちげん~亀井鮨」です。

 

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このエリアは、もともと路肩が広いので自転車は走りやすいのですが、過去に何名かの市民の方から、
「狭い歩道を走る自転車が危ない」
「車道と歩道との段差が大きいので、自転車で歩道に乗り上げるときい転げてしまう(※このエリアの歩道は自転車通行禁止です)」
などのご意見を頂いていました。

 

今回の自転車レーン整備によって、「歩行者は歩道、自転車は自転車レーン」という棲み分けが明確になります。

 

しかし、その後に大きな問題があります。

 

下の写真をご覧いただくと分かるように、今回は整備されない「亀井鮨~国道17号」の道路は、「歩道が広い&路肩が狭い」状況です。

 

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このような道路に自転車レーンを設置するためには、歩道の工事も必要になり予算が掛かるため、他自治体では、下の写真(東京ドーム前で撮影)のような「歩道を、歩行者部分と自転車部分に色分けする」措置が採られがちです。

 

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しかし、この「歩道の色分け」は、安全面での効果はあまりありません。

 
具体的には、
●そもそも、歩道上での棲み分けが、歩行者と自転車の双方に守られないことが多いために、歩道上での「歩行者と自転車との事故」の危険性が残る。
●自転車が歩道上を通行することによって、「(自転車事故の7割を占める)交差点での自転車とクルマとの事故」の減少が期待できない。

 

引き続き、この「亀井鮨~国道17号」に関しても、行政のチェックを行っていきたいと思います。

 

 

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「21世紀型スキル育成研修会」

教育]2015年1月17日(土)

本日は、戸田市文化会館で毎年1月に開催されている、「未来を拓く『学び』推進事業」「21世紀型スキル育成研修会」の報告会に参加しました。

 

埼玉県教育委員会+東大CoREF+intelの「官学民」による連携事業で、今年度が3年目にあたります。
また、文科省による新しい学習指導要領の説明もありました。

 

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どちらの目指す方向も、私としては大変正しいと感じます。

「受け身での学習による知識当てはめの教育」から、「主体的な学びによる知識活用の教育」への転換です。

 

今回の、報告会に参加して目からウロコだったのは、
「知識活用力などの新しい学力(21世紀型スキル)は、新たに身に付けさせるものではなく、元々人間に備わっている能力であり、それは、生徒の主体的な学びを促す環境を整備することで自然と引き出される。」
という言葉でした。

 

別の表現としては、
「《学び》は、学んだらその次の学びが出てこないと《学び》ではない。子供達が、自分の納得に向けてじっくり考えられる環境を作ることが大切。」
というものです。

 

このような学びにおいて、PCやタブレットなどのICT機器は「多様な表現手段のためのツール」として活用していくべきもの、ということです。

 

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国内では埼玉県が、そして戸田市内では笹目中学校が率先して導入し成果を上げており、おそらく今後は、戸田市全域に普及していくものと思われます。
私も、2年前に行った議員として初めての一般質問において、21世紀型スキル育成の市内推進を求めました。

 

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文科省の方もおっしゃっていましたが、教育にも「不易と流行(変わらない本質的なもののなかにも時代に対応させていくものが必要)」があります。
社会環境が急速に変化している時代にあって、教育も、変化させていくべきものは躊躇せずに変化させるべきです。

 

そしてありがたいことに、社会は、より人間らしいもの(言い換えると、人間にしかできないもの)を尊重する時代に移ってきていると感じます。

 

 

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行政視察【浦安市立中央図書館】

まちづくり]2015年1月16日(金)

本日は、私が2年間所属している文教建設常任委員会として最後の行政視察を行い、浦安市立中央図書館に伺いました。
また今回は、委員会だけでなく、戸田市立図書館の館長と職員さんと一緒に視察を行いました。

 

委員会では、この2年間で9つの図書館(視察順に、小布施町、小郡市、伊万里市、武雄市、札幌市、剣淵町、石狩市、北区、浦安市)を視察させていただきましたが、今回伺った浦安市立中央図書館は、そのなかでも個人的にトップ3に入ると感じます。
(1位は伊万里市、2位タイは 石狩市と浦安市)

 

上位3館に共通しているのは、「あったかい雰囲気」「一日中図書館に居ようと思わせる」「本との出会いを期待してワクワクする」ということです。

 

それらを実現するためには、資料購入費の確保や司書資格を持った正規職員の配置などを含め、様々な取り組みが必要となりますが、それは結局のところ「市として図書館をどれくらい大切だと考えているか」ということに行き着くと思います。

 

 

今回伺った浦安市立中央図書館の雰囲気は、上に掲載した写真で感じ取っていただくとして、ここでは、浦安市立図書館の宣言文を紹介します。
図書館への想いが、すべてここに現れているのでないかと思います。

 

《目指す図書館の姿》

 

①市民が足を運ぶ図書館
②よろこびにつながる出会いの場を提供する図書館
③人が人にできることを大切にする図書館
④資料構築(印刷媒体と電子媒体)のバランスのよい図書館
⑤施設、地域に応じ強みを持てる図書館
⑥未来につながる図書館
⑦自治体、組織の成り立ちを理解する図書館(ありがとうと言われる図書館)
⑧部署としての図書館

 

浦安市立図書館の目指すもの

 

図書館に働く私達は
本を読むこと、情報を得ることは、
人が生きるうえで大きな力になることを
信じています。

 

私達は、「読みたい、知りたい」という希望に対し、
それがどんなに小さなものであっても
謙虚に受けとめ、専門職として培った経験を活かし
その実現への助力を惜しみません。

 

私達は、社会の動きを敏感に察知し、
一人でも多くの市民が「読むこと、知ること」を
享受できる環境を守るため
最善の努力をすることを自らに課します。

 

私達は、市民の得た「知ること」の喜びを
自分の喜びとし、
図書館の仕事を誇りに、
生き生きと働く図書館員を目指します。

 

平成15年7月
中央図書館開館20周年の節目に
浦安市立図書館 職員一同

 

 

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防災知識より行動計画

安全と防災]2015年1月15日(木)

(※この写真は、阪神淡路大震災の際に、赤ちゃんや高齢者のオムツ代わりに使用した布を、近くの川で洗濯している様子です。大災害時には、生活用水にも事欠きます。)

 

本日は、戸田市と川口市と蕨市の3市で構成される「県南都市問題協議会 危機管理問題研究部会」の講演会と意見交換会に参加しました。

 

防災アドバイザーの水島重光さんによる、市民目線に立った防災に関する講演が行われ、大小さまざまな知見を得ることができました。

 

特に印象に残ったのは、「防災知識より行動計画」という言葉です。

 

その内の一つが、下の写真に示した「受援態勢」という考え方です。

 

行政等からの支援を「待っている」だけではダメで、支援を「受けられる」態勢を準備することが大切とのことです。

 

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大災害時に救援物資がすべての地域に行き届かないのはいわば当たり前のようで、例えば、昨年の山梨県での大雪被害において、住民自らが道路の雪かきをした町には、すぐに救援物資が届いたそうです。

 

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他には、

 

●家庭内の食糧に手を付ける順番は、

 

①冷凍庫内の食品をまず調理

②冷蔵庫内の食品の半分くらいはおそらく本来常温保存可能なので、冷蔵保存必須のものから処理

③野菜は、庭やプランターの土に埋めれば保存期間が2日は伸びる

④非常食に手を付けるのは最後

(※被災時はパニックになり、非常食から手を付けがち)

 

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●マンションでは震災時に窓が割れやすく、その後、他から火の手が60mまで近付くと、マンション室内が熱で自然発火する

→(マンション全体で)濡れた畳を割れた窓に並べると火災が防げ、家財道具が守れる。

 

●おむつと生理用品は替えが効かない。(食糧はどうにかなる)

 

●被災時には若いママが孤立しがち。

その理由は、①スマホなどに慣れてしまって、何でもできると思い込みがち②地域のつながりが無い③避難所を知らない④旦那は会社の建て直しに囲われてしまって自宅に帰って来ない。

 

●被災時には銀行が稼働しなくなり、お店がお釣りを用意できない。→家庭に小銭を備えておく。

 

●被災後に役所から「罹災証明書」を貰ったら、5部くらいをコピーしておくと、住民税の減免だけでなく、電気料金の減免にも使える。

 

●町会未加入者に対して町会発行の「防災アンケート」を配布・回収すると、町会未加入者が危機感を持ち、一部の方々が町会に加入するという事例がある。

 

などです。

 

「まずは自分たちが1週間は生き残る」という強い意識を、住民の方々に持っていただくことが大切です。

行政からの支援には限界があります。きちんと備えていた人から生き残ります。

戸田市ハザードブック』、「非常用飲食料」、「災害用トイレ」の備蓄は最低ラインです。

 

 

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