私は、スーパーや大学の生協などにある「ご意見掲示板」を眺めるのが昔から好きです。(ちなみに、意見を投稿した経験はありません)
議員という職に就いてからは、眺める対象が「市長への手紙」や「館長への手紙」へと広がっていますが、特に楽しいのは「あいパル 利用者の声」です。
なぜ楽しいかと言うと、あいパルの回答には、利用者からのご意見を取り入れようとする柔軟な態度と、取り入れられないご意見に対する毅然とした態度の双方が見られるからです。
(裏を返せば、眺めていて面白くないのは、双方がその逆である回答です。)
実は以前にも、「あいパル 利用者の声」のなかから、「子供の声がうるさい場合でも、スタッフが注意すれば良しとは考えない」という、あいパルの多世代交流の理念を伝える回答を紹介しました。
今回は、最新の「あいパル 利用者の声」のなかから、私が面白いと感じた5件のご意見とそれに対する回答(の要旨)を紹介します。
【意見①】会社帰りにヨガがしたい。夜8時からの講座を作ってほしい。
【回答①】秋から、夜の講座を多数開催する。
【意見②】水飲みカップを常備してほしい。
【回答②】当初は常備したがゴミが多く出た。カップ1個には「税込3.5円+ゴミ回収費用」が掛かり、それも税金。常備はしないが、スタッフに声かけいただければお渡しする。
【意見③】トイレにエアータオルを設置してほしい。
【回答③】エアータオルは実は不衛生。ご自身のハンカチの方が衛生的で、ペーパータオルよりもエコ。
【意見④】図書館分館でのおしゃべりがうるさい。スタッフは注意をすべき。
【回答④】マナー啓発に取り組んではいるが、日常会話まで禁じようとは考えない。目指す図書館像は「地域の人びとの交流の場」。
【意見⑤】絵本やおもちゃを寄贈したい。
【回答⑤】キッズスペースで使わせていただく。
詳しくは、掲載した写真をご覧いただきたいのですが、私のお気に入りは、コスト計算がやけに詳しい(笑)回答②と、図書館の理念を伝える姿勢が素晴らしい回答④、それと回答⑤です。
回答④については、図書館本館にも期待したい姿勢です。
また、回答⑤に関しては、一見ごく自然な対応のようですが、実は、このような柔軟な対応は市直営の公共施設ではなかなか見られません。
以前に、市直営のある公共施設において、地域のお母さんから「不要になった絵本やおもちゃを置いてあげたい」という、今回とまったく同じご意見があったのですが、それに対する回答は、「管理責任や廃棄の際の手続きが必要となるため難しい」という、ホントかどうかすら怪しい後ろ向きなものでした。(なお、指定管理者による運営であるさくらパルの2階ロビーでも、不要となった本の受け入れが行われています)
このように、ご意見に対して真摯に向き合っているからこそ、利用者からまた多くのご意見が寄せられる、という好循環が生まれているように思います。
みなさんも、あいパルを利用した際には、1階ラウンジに掲示されている「あいパル 利用者の声」を是非ご覧になってみてください(^^)
◎あいパルが伝える「施設の理念」 2015/10/23(真木大輔公式ブログ)