「埼玉県でのタンデム解禁」が実現に近づきました!

交通と自転車, 福祉と医療]2016年6月22日(水)

「埼玉県でのタンデム解禁」が実現に近づきました!

 

タンデム自転車とは、2人(以上)でペダルを漕ぐ自転車のことで、親子やカップルのレジャーとしてだけでなく、視覚障害者が後部座席に乗って“風を感じる”ためのツールとしても重宝されており、こちらはパラリンピックの公式種目となっています。

 

タンデム自転車は、安全性が高く事故の事例がほとんど無いにも関わらず、日本では(世界的にかなり珍しく)公道上の走行が認められていないのですが、国内の各地域の視覚障害者団体などの要請などにより、現在では「11府県」が公道上の走行を許可しています。埼玉県はそこに含まれていません。

 

そこで、先日の6月10日の埼玉県議会において菅原文仁県議が「埼玉県でのタンデム解禁」を求める一般質問をされ、埼玉県警本部長から「検討、研究してまいる。」という前向きな答弁を得られました。

 

この答弁は翌日の読売新聞で取り上げられ、その後、菅原県議のもとには他の新聞社からの取材も来ているとのことです。

 

菅原県議のFacebookでも報告されていますが、この質問は、私が頂いたご意見を菅原県議にお繋ぎしたことがきっかけとなりました。
その後、ご意見者から提供いただいた情報を菅原県議と共有する一方で、菅原県議は、タンデム勉強会への参加やタンデム試乗体験に加え、埼玉県視覚障害者福祉協会や埼玉県サイクリング協会との協議を熱心に重ねられ、今回の前向きな答弁を得るに至りました。

 

この結果に、全国の多くの視覚障害者が喜ばれていると思います。
すでに、私の知る各地の自転車関係者のなかでも、「埼玉県がタンデムを解禁するらしいぞ」との情報が広がっているようです。

 

というのも、昨年8月に関東で初めてタンデム解禁を実施した群馬県に埼玉県が続けば、いよいよ本丸である、2020年東京パラリンピック開催までの「東京都でのタンデム解禁」が現実味を帯びてくるのです!

 

【参考】菅原県議によるご報告(新聞記事・質問動画あり
https://www.facebook.com/sugawarafumihito/photos/a.399437963423701.95866.362213357146162/1191165700917586/?type=3
https://www.facebook.com/sugawarafumihito/posts/1194862033881286

 

掲載画像元

 

 

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高齢者や障害者にとっての自転車=「ネクストモビリティ」

交通と自転車, 福祉と医療]2016年6月21日(火)

月曜日に、千代田区の貸会議室で開かれた「ネクスト・モビリティ・コミュニティ 第1回研究会」に参加しました。

 

参加者は、大手自動車メーカーや、研究者、交通関係の方々など約30名。議員は私ひとりで、フロンティアに来てしまった感がありましたが、何の知識も持っていなかった「ネクストモビリティ」についての概観を得る良い機会となりました。

 

以下、かなり簡潔にまとめます。

 

●「ネクストモビリティ」とは、自転車くらいのスピードが出る電動クルマ椅子。

 

●現在日本で認められているのは、歩くスピードまでしか出ない電動クルマ椅子。

 

●スピードの出るネクストモビリティによって、高齢者や障害者の外出機会は多くなり、生活満足度が高くなることが分かっている。

 

●日本では、ネクストモビリティが「どこを走るか」に課題がある。

 

●幹線道路については、自転車レーンのような「分離空間」をネクストモビリティのために整備することは困難。

 

●そこで、国内の道路の多くを占める「歩道の無い生活道路」を、歩行者・自転車・ネクストモビリティにとっての「共有空間」にすれば良い。クルマはそれらに遠慮しながら走る。

 

と、このようになりますが、大まかに言えば、ネクストモビリティは「高齢者や障害者にとっての自転車」と捉えられると思います。

 

健常者にとっての交通手段には、「歩き・自転車・公共交通・クルマ」がありますが、高齢者や障害者にとっての交通手段は、現状では「歩き(=手動/電動クルマ椅子)、公共交通、クルマ」しか無く、そこに新たに「自転車(=ネクストモビリティ)」が加わるというイメージです。

 

したがって、ネクストモビリティの走行空間に関する議論には、自転車に関するものと共通する部分が多いように思います。

 

イギリス等では一般的となっているネクストモビリティが、日本でも広く普及する日はそう遠くないと思いますので、それに向けて少しずつ勉強を進めていきたいと思います

 

 

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日本財団による「子供の貧困支援」の第1号拠点が戸田市に開設されます

教育, 福祉と医療]2016年5月24日(火)

24日の埼玉新聞【上掲画像】や毎日新聞などで報道された通り、日本財団が「貧困の連鎖」から子供達を救い出すための拠点を、本年11月頃に戸田市で開設します。

 

「日本財団」とは、競艇の収益金からの交付金(ボートレースの売上金の約2.7%)をもとに慈善事業を行う公益財団法人で、先日は、熊本地震の被災地に93億円(内30億円は熊本城の再建)の支援を行うことを発表し話題となりました。

 

その日本財団が、今後5年間で50億円を投じて、貧困状態にある子供達の「家でも学校でもない第3の居場所」を全国に100か所設置するとのことで、その第一号拠点地として戸田市が選ばれました。

 

この拠点では、常駐するボランティア等によって、ベネッセと連携した学習支援や、食事提供(←子ども食堂!)、基本的な生活習慣を身に付けさせる働き掛け(挨拶、時間を守る、食事の配膳や片付け、遊び道具の整理整頓など)、また関係機関への橋渡しなどが行われます。
そして、それらの取り組みをやりっぱなしにするのではなく、施策の効果を(おそらく日本で初めて)定量的に測定することで、より有効な施策を特定していきます。

 

このような支援は低年齢期に行うとより効果的であることはいくつかの研究で実証されており、それが戸田市で実施されることは大変ありがたいことなのですが、そもそも戸田市が第一号拠点地として選ばれた理由は、日本財団によると、

 

①戸田市は、日本財団・ベネッセと関係が既に形成されており、連携体制を早期に構築可能である。

 

②埼玉県独自の学力・学習状況調査を実施しており、また、戸田市独自でもより詳細な分析を実施しているため、施策の効果検証が行いやすい。

 

とのことで、つまりは、教育に関するこれまでの戸田市の積極的な取り組みが、第一号拠点を呼び込んだとも言えます。戸田市ナイス!

 

一方、戸田市でも、今年4月から独自に「子供の学習支援事業」を実施しております。
日本財団の事業と戸田市の事業それぞれに特徴がありますので、以下に事業概要を併記します。

 

《日本財団 子どもサポートプロジェクト》
実施主体:日本財団(※戸田市は協力関係)
目的:社会的相続の補完
対象:原則3歳~10歳
定員:20人程度
時間:平日午後2時頃~午後9時頃
内容:ボランティア等による学習支援・食事提供・生活習慣の形成、地域チーム体制による関係機関への橋渡し、専門家による施策の効果検証
料金:食事代を除き世帯所得による応能負担(高くても月額数千円程度)
委託先:NPO法人 Learning for All(※NPO法人 Teach For Japanから派生したNPO法人)
施設所在地:非公開(就学援助率が比較的高い小学校の近隣地)

 

《戸田市 子供の学習支援事業》
実施主体:戸田市
目的:学習習慣の形成、学習意欲の向上
対象:ひとり親世帯,生活保護受給世帯,生活困窮者世帯の小学1年生~中学3年生
定員:30名
時間:毎週土曜日午後2時~4時
内容:ボランティアによる原則1対1の学習支援
料金:無料
委託先:社会福祉法人 むつみ会
施設所在地:公開(※ここでは伏せます)

 

なお、今回の「子どもサポートプロジェクト」に要する経費として、当面は日本財団が拠出する50億円を原資とするようですが、それだけでは事業継続は不可能ですので、将来的には、以前にこちらで紹介した「子どもの未来応援基金」(※2016年5月1日現在の寄付総額は約1億5683万円)などとの連動も視野に入れているとのことです。

 

本プロジェクトは、日本の未来にとってのマイルストーンとなりうる重要な事業だと思います。
応援をされたい方は、子どもの未来応援基金に寄付していただくか、もしくは戸田競艇で(家計が破綻しない範囲において)遊興してください。
私は、子どもの未来応援基金へ寄付しました。前回の5,000円に続き、今回は1万円の大判振る舞いです!

 

日本財団子どもサポートプロジェクト(日本財団公式サイト)

 

子供の未来応援基金(日本財団公式サイト)←※寄付はこちらから

 

日本に寄付の文化を根付かせたい ~「子供の未来応援プロジェクト」~(真木大輔公式ブログ)

 

【追記】

2016年11月9日にオープンしました。

「子どもの第3の居場所」埼玉・戸田にオープン 日本財団「子どもの貧困対策プロジェクト」(OVO)

 

 

 

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保育園での障害児受け入れの課題 ~3月議会 一般質問③~

子育て, 福祉と医療]2016年3月14日(月)

現在、委員会での予算審議の真っ只中ですが、残る一般質問のご報告を先にさせていただきます。

 

3件目のテーマは、「特別支援保育の現状と課題」です。
質問のきっかけとなったのは、障害を抱えた0歳のお子さんをお持ちの保護者の方から、保育園入園に関するご相談をお受けしたことです。


小中学生の障害児に対しては、特別支援学級や特別支援学校により学びの場がしっかりと用意されていますが、障害を抱えた未就学児を「働きながら」預けられる受け皿については全国的に整備が進んでおりません。

障害者との共生社会や女性の社会進出が謳われているなか、戸田市の「特別支援保育」の現状と課題、今後の方向性はどのようなものかについて議場で質しました。


答弁の趣旨は、


障害を抱えたお子さんにとっての望ましい「療育」と、保育園としての保護者への「就労支援」との兼ね合いについて、社会的な課題が多くあると認識している。
今後は、保護者との丁寧な面談の実施や保育園の受け入れ体制の整備に今まで以上に力を注いでいく。


というものでした。


ご相談をお受けした保護者の方がこの一般質問をご覧になり、その後に下さった意見は、


保育園には「療育」ではなく「保育(=働きながら預けられる場)」を求めている。仕事を休む時間を作って療育施設に通うことで、保育とは別に「療育」を行うことはできる。


といういうものでした。


今回行った一般質問により、特別支援保育に関する戸田市の現状や課題意識が明らかにはなりましたが、決定的な方向性が打ち出されたわけではありません。


今後、保育園で障害児を積極的に受け入れている自治体を視察するなど、特別支援保育についての調査を進めていきたいと思います。


※議場でのやりとりの詳細については、こちらの録画映像をご覧ください。

 

 

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「戸田市に出し抜いて欲しい」という思い ~一般質問登壇~

子育て, 交通と自転車, まちづくり, 行財政改革, 福祉と医療]2016年3月7日(月)

本日、一般質問に登壇しました。
前向きな答弁を頂けた質問もあれば、現状を明らかにする質問もありました。

 

戸田市が抱える課題は、世の中全体が抱える課題であることが多いです。
今回扱った3つのテーマは、いずれもがそれに該当します


それゆえ、質問を行った背後には、「戸田市に出し抜いて欲しい」という強い思いを持っていました。


質問と答弁については、後日あらためてこちらでご報告します。
それまでは、以下リンク先の録画映像をご覧ください。


議会録画放映[3月7日午前]


議場配布資料(真木大輔公式サイト)

 

 

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