[生活と環境, 行財政改革, 産業振興]2017年1月17日(火)
先月の12月議会における市民生活常任委員会の報告です。
①「白田の湯」指定管理者の選定結果
伊豆にある戸田市保養所「白田の湯」の今後5年間の管理運営を行う事業者が、応募5者を審査した結果、これまでと同じ「伊豆急コミュニティー」に選定されました。
なお、私が委員会のなかで2年間しつこく求めてきた、「市役所3階にある受付カウンターの配置人員削減」が事業者との契約に反映され、これまで「常時2名」であった配置人員が、今後は「繁忙期を除き常時1名」となります。
これにより、経費削減だけでなく、受付スタッフのおしゃべりによる、市のイメージダウンが避けられます。
②駅前駐輪場の「制限区域解除」と「12か月定期追加」
これまで、駅前駐輪場の定期利用は、駅から500m以上離れた市民のみに制限されていましたが、来年度からはその制限が解除され、駅の近くに住む市民も定期利用が可能になります。
担当課の説明によれば、制限解除に至った理由は以下の3点です。
(1)現状で駐輪場に余裕がある
(2)駅近くの自宅から保育園を経由して駅に向かう利用者が増加している
(3)近隣市の状況を見ると、制限解除をしても利用者が急増してしまう可能性はない
要するに、今回の制限解除に至った一番の目的は(2)です。
保育園の送り迎えをする子育て世代に配慮した望ましい改善だと思います。
私からは、
「今後の人口増や自転車利用の普及などにより駐輪場の空きが無くなり、せっかくの制限解除を再び元に戻してしまえば、市民に混乱をきたす。今回の制限解除を、正式なものではなく暫定措置とするなどの工夫が必要では」
との質問を行ったところ、担当課からは、
「今後、駐輪場の空きが少なくなったとしても、民間駐輪場の誘致などの手立てを行うことで、制限解除を原則的に維持していく」
との答弁がありました。
このような確固たるビジョンを持っているのであれば、私からは何も言うことはありません。
来年度からはさらに、利用者から要望の多かった「12か月定期」が追加されます。
ただし、料金は「6か月定期」の2回分となり、新たな割引はありません。これは、従来の「6ヵ月定期」で可能な限りの割引を行っているためです。
③ふるさと納税返礼品
先日にこちらでご報告した通り、戸田市が、昨年12月からふるさと納税への返礼品を用意しました。
私からは、
「市内の多くの事業者の協力を得た点は評価するが、返礼品のなかには、キッチン用品やペット用品など、戸田市との関連がまったく見えないものがある。返礼品説明のなかで、『戸田市内の工場で製造している商品です』または『戸田市内の事業者が全国へ配送している商品です』など、多少のこじつけであっても、何かしらの関連付けを行えば、ふるさと納税の趣旨がより果たされるのでは」
との提案を行いました。
なお、聞くところによれば、12月の1か月間で想定以上のふるさと納税があったようです^^
◇Facebookの元記事はこちら
[選挙, 教育, 子育て, 交通と自転車, まちづくり, 行財政改革, 議会と選挙]2017年1月10日(火)
任期中最後のレポートとなる「真木レポート第14号(これからの政策)」を発行しました。
私が戸田市において今後進めていきたい政策を、コンパクトにまとめています。
4年前に「教育」「子育て」「行財政」「安全・安心」の政策を掲げ、当選後はそれらの政策を中心とした提言を行い、多くの実績を残すことができました。(※真木レポート第13号参照)
今回は、これまでの活動のなかで見えた戸田市の課題を解決することを目指し、「こども」「子育て」「行財政」「交通まちづくり」の4つの政策を掲げています。
高齢者福祉などの政策ももちろん重要ではありますが、26名いる市議会議員のうち子育て世代の議員として力を注ぐべきもの、少子高齢化の時代にあって戸田市を持続可能なまちにしていくために必要なものは、これら“未来に向けた”政策だと考えます。
万人に支持される政策でないことは重々承知しており、ある種の“賭け”でもありますが、私にとっての最優先は、議員を続けることではなく戸田のためであることです。
市民のみなさんのご理解が頂けることを願っています。
◎真木レポート第14号 ~これからの政策~(真木大輔公式サイト)
◎真木レポート第13号 ~1年間の政策提言と実績のまとめ~(真木大輔公式サイト)
◇Facebookの元記事はこちら
[まちづくり, 行財政改革]2016年12月21日(水)
戸田市の公共施設の行く末を決めるとても重要な計画に関するパブリック・コメントが、今月15日から開始しています。
正式名称は、「戸田市公共施設等総合管理計画及び公共施設再編プラン(骨子案)」です。
戸田市のハコモノやインフラをこのまま無計画に維持管理していくと、30年間で350億円以上もの財源が不足することが見込まれており、これからは、ハコモノやインフラの更新・長寿命化・統廃合などを、長期的視点に立ち計画的に実施していくことで、財政負担の軽減や平準化を図る必要があります。
本計画案では、そのための全体方針やハコモノ毎の再編プランを定めています。
以下に掲載した画像は、戸田市民のみなさんにとって最も関心が高いと思われる、ハコモノ毎の再編プランの一覧です。
この一覧には、各小中学校の建替え時期、福祉センターや図書館本館への指定管理導入を検討している時期、公立保育園の民間運営への移行時期、保養所である白田の湯の廃止検討時期、市営住宅の廃止検討時期、等々が示されています。
この個別プランに対して異議を持たれる方もいらっしゃると思いますので、その場合は、全体方針をきちんとお読みになったうえで、パブリック・コメントにご意見をお寄せいただければと思います。
私からは、この個別プランではなく、公共施設再編全体の「基本方針」に関して、少し考えを述べさせていただきます。
実は、この計画については、議員全員に対する事前説明が本年9月に行われました。
その際に示された計画案には、公共施設再編の「基本方針」が8つ掲げられており、その中に「土地の利活用」という項目がありました。
具体的には、「土地の利活用:施設廃止後に更地となった跡地の有効活用及び未利用地としての民間売却を検討する」というものです。
この項目に対して私は、「土地の有効活用として、更地となった跡地に別の公共施設を建てるということになるのであれば、それは戸田市がこれから進めようとしているコンパクトシティ化に反することになる。公共施設は、空いた土地ではなく、駅前などの交通の便の良い場所や地域の中心地などの“良い場所”に配置するという理念を持つべき」という主旨の発言をしました。
この意見は、後日、私が委員を務めている戸田市土地計画審議会のなかで「コンパクトシティ化計画(立地適正化計画)」を審議した際にも述べました。(※会議録p.3参照)
結果として、今回パブリック・コメントに出された骨子版の「基本方針」からは、「土地の利活用」という項目が削除され、代わりに、「未利用地や低利用地などの民間売却」を趣旨とする文言となって他の項目のなかに加えられました。
コンパクトシティ化計画(立地適正化計画)自体の策定は3年先となるため、今回の公共施設再編計画がそれとの完全な整合を図れないのは致し方ないものの、やはり、「どのような公共施設にするか」と同じくらい「公共施設の場所をどこにするか」は大事です。
これからは、ハコモノ担当、都市計画担当、交通担当などのそれぞれの課がしっかりと連携し、一体的にまちづくりを進めていくことが必要です。
受益者である市民にとって、それらの区分けはありません。
◎戸田市公共施設等総合管理計画及び公共施設再編プラン[骨子案]パブリック・コメント(戸田市公式サイト)
◎都市計画審議会の開催状況 平成28年度(戸田市公式サイト)
◇Facebookの元記事はこちら
[行財政改革]2016年12月1日(木)
本日、戸田市が「ふるさと納税返礼品」の取り扱いを始めました。
ふるさと納税とは、すなわち「自治体への寄付」のことです。
これまで戸田市は、寄付をしてくださった方に「感謝の気持ち」をお返しするのみでしたが、本日からは「感謝の気持ち」と「品物(=返礼品)」をお返しすることになります。
なお、寄付してくださった方にとっては、返礼品のあるなしに関わらず寄付金控除の率は変わりませんので、返礼品のあるほうがお得なわけです。
さらに、寄付金額をうまく工夫すれば、実質2,000円で返礼品をゲットできてしまいます。
この制度の是非はさておき、戸田市民による他自治体への寄付は昨年に急増し、それにより戸田市は1年間で「約8000万円」の税収を失いました。
一方で、戸田市への寄付は、イレギュラーの分を除き、1年間でわずか「50万円」でした。
今回、戸田市が返礼品の取り扱いを始めたことで、戸田市への寄付金額がどのくらい増加するのか見物です。
返礼品のラインナップについては、「ふるさと納税サイト さとふる」からご覧いただけます。
話題性のある返礼品は「ボートとオール」(寄付金280万円)で、その他の返礼品は市内事業者の商品です。
なお戸田市は現在も、返礼品に協力いただける事業者を絶賛募集中です。
ご関心のある事業者様は、記事下部のリンクをご参照ください。
※掲載画像は、市役所2階ロビーに掲示された周知ボードです。
◎ふるさと納税返礼品の取り扱いを開始しました!!(戸田市公式サイト)
◎ふるさと納税返礼品協力事業者を募集します!!(戸田市公式サイト)
◎ふるさと納税返礼品に3つの提案 ~H28.9 委員会審査②~ 2016/10/15(真木大輔公式ブログ)
◇Facebookの元記事はこちら
[まちづくり, 行財政改革, 福祉と医療]2016年11月30日(水)
本日開かれた12月議会本会議において、私は、市長から提出された議案のうち2件に関して質疑(≒議場での公開質問)を行いました。
以下に質疑と答弁の概要を記しますが、特に2つ目の生活保護費増大に関する質疑は、今後の戸田市にとってとても大きな話なので、お時間のある方にはぜひ目を通して危機感を共有していただけるとありがたいです。
彩湖・道満グリーンパークの指定管理者について
Q. 彩湖・道満グリーンパークの今後5年間の管理運営を行う指定管理者として、これまでと同じ「戸田市水と緑の公社」が選定されたが、選定にあたってのプレゼン審査において、彩湖・道満グリーンパークの活性化に向けた新たな提案はなされたのか?
A. 公社からの新たな提案は、
①これまで戸田市が行ってきた戸田ヶ原自然再生事業関連事業を、今後は公社が主体となって担う。
②これまでの公社の自主事業(さんま祭り、親子農業体験、コスモス花摘みイベントなど)を、さらに拡充する。
③合併した観光協会が行ってきた釣り堀事業を引き継ぐ。
【コメント】
本年7月の市民生活常任委員会のなかで、市の担当課から「民間にも負けないような管理運営ができるよう、選定のなかで公社に求めていく」との答弁を得ていたので期待を寄せていたのですが、この提案内容には目新しさが無く、残念な印象です。
Q. 事業やイベントの広報・周知に関して新たな提案はあったのか?
A. 今年度にホームページをリニューアルしたが、今後は、即時性のあるSNS等の活用による情報発信を進めていきたいとのこと。
【コメント】
SNSの活用は、「彩湖・道満グリーンパークのFacebookを作ってイベント周知を行えば効果的では?」という、私の以前の提案を踏まえてのもので。
生活保護費の補正予算について
Q. 生活保護費として、当初予算では「約42億5000万円」を計上していたが、今回の12月議会で「約5億9000万円」もの多額の補正予算を組むに至った理由は?
A. 補正額の内訳は、医療扶助が「約4億8500万円」、生活扶助が「約7300万円」、介護扶助が「約2200万円」。
生活保護費が急増した主な理由は、医療費のかかる75歳以上の受給者の増加。
Q. 生活保護費増加を当初予算の段階では見込めなかったのか?
A. 生活保護費の急増が始まったのは昨年度下半期で、(昨年秋頃に行う)当初予算編成に反映できなかった。
Q. 補正額の大半を占める医療扶助費増大の詳細は?(※生活保護医療費は100%が税金負担)
A. ①75歳以上受給者の「数」の大幅な増加。受給者数昨年比は、0歳~64歳が57人減、65歳~74歳が1人増に対し、75歳以上は65人増。
②75歳以上受給者の「高額診療(1件50万円以上)件数」の大幅な増加。昨年度上半期が89件に対し、今年度上半期では170件。
今後、生活保護医療費の精査・分析をさらに行い、健康の維持・増進および医療費抑制について検討する。
【コメント】
急増の兆候を見せていた生活保護医療費に関しては、本年6月議会の一般質問において、私は「分析を基にした医療費抑制を行っていくべき」と提案していましたが、その心配が早くも現実のものとなりました。
生活保護費の4分の3は国の負担ですが、残り4分の1は市が負担します。(国の負担と言っても、もとは私たちの納める税金です。)
今年度1年間の生活保護にかかる費用として、戸田市は4分の1の負担として「約11億円」を用意していましたが、それでは足らず、あらたに「約1億5000万円」を用意することになりました。そして、その大半が医療費です。
原因は生活保護受給者の高齢化にあることから、この傾向は今後いっそう加速します。
これがどんなにヤバい状況か、どのように伝えれば良いのでしょうか?
戸田市の他の事業と比較してみます。
近くに住む親族や近所の付き合いが少なくなり、孤独な子育てによるお母さんの「産後うつ」が増えていることへの対策として、戸田市は、産前や産後にヘルパーをご自宅へ派遣して家事・育児の手伝いをする「産前・産後ヘルプサービス」という事業を実施しています。
わが国の社会問題である少子化への対策として、今後より重要さを増す事業の一つだと思います。
しかし、戸田市がその事業に掛けたお金は、昨年度の一年間で「188万円」です。文字通り、桁が違います。
生活保護費は「義務的経費」であり、戸田市が負担から逃れることはできません。医療費分析による生活保護医療費の抑制は急務です。
◎【一般質問③】 生活保護医療費とこども医療費の適正化 2016/7/1(真木大輔公式ブログ)
◎議会録画映像 速報版(戸田市議会公式サイト)
◇Facebookの元記事はこちら