[教育, 子育て, 交通と自転車]2015年5月5日(火)
国の制度が整備されることで、市区町村の施策が充実することがあります。
私が、いま大いに期待している国の動きは3つあります。
(1)「チームとしての学校・教職員の在り方に関する作業部会」(上記画像)
この審議会の主な議題は、「教員の負担軽減」です。
昨今、教員の負担増加が問題となっていますが、今後、各種専門員の配置や事務作業の分業・連携・効率化などを進めることで、教員がこれまでよりも学級経営に専念できるよう、現場の実情を踏まえた議論が行われています。
(2)「成育基本法成立にむけた議員連盟」
「新たな少子化社会対策大綱策定のための検討会」
日本の従来の子育て支援策は「縦割り的」であることが問題でしたが、今後はフィンランドの「ネウボラ」を参考にした、「妊娠から出産、育児、就学まで」を一貫してサポートする体制の整備を目指す動きが始まっています。
既に、お隣の和光市やいくつかの自治体で「子育て世代包括支援センター」としてモデル事業がスタートしておりますが、私も、昨年に戸田市長へ提出した会派の予算要望書の中で、このテーマを取り上げています。
(3)「安全で快適な自転車利用環境創出の促進に関する検討委員会」
国内の自転車走行空間の量の増加と質の向上を目指した、国交省と警察庁との合同による審議会です。
2年前に国交省が策定した「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン」に則して、全国の自治体が自転車走行空間整備を進めてきた中で見えてきた課題について議論し、今後の整備促進を図るものです。
これらの審議会の答申により国が動き、その後に市区町村にまで降りてきます。それを私は心待ちにしています。
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[子育て]2015年5月4日(月)
昨日投稿した「空き地の閉鎖」の記事ですが、現時点で閲覧数が1,000を超え、ここ最近の中では特に大きな反響があります。
子供の遊び場について論じるときに、よく「現代は、都市化の進行により空き地が少なくなった。」と言われますが、それを可視化したものが、画像にある「3世代遊び場マップ」です。
画像左は、世田谷区における「1960年代→1980年代→2000年代」の子供の遊び場の変遷を示しています。
画像右は、岡山市における「1935年頃→1965年頃→1997年」の変遷です。
いずれの変遷を見ても、子供の遊び場として、まずは「原っぱや空き地」が無くなり、次に「道路」が無くなっている様子が分かります。もちろん、それらの場所を子供達から奪っているのは、私たち大人です。
都内の多くの自治体では、その対策として、公共施設内や学校敷地内に遊び場を設置するなどの積極的な対応をとっています。
かつて戸田市は田んぼばっかりだった、という話を聞きます。
戸田市内の遊び場の変遷も、都内と同じ道を辿っているのであれば、今後戸田市が取り組むべき対応は自ずと分かります。
(※また同時に、通過交通を抑制することで生活道路を安全にし、子供たちが遊べるようにするといった対応も必要です。)
昨日の記事でもお伝えしたように、私の住む地域(新曽北小学校区)では、子供達の遊び場の主はマンションのロビーとのことです。
仮にこの地域で遊び場マップを作ったときに、赤く塗られるのがマンションばかりではあまりにも酷です。
【参考】
●クローズアップ現代:子どもって迷惑?~急増する保育園と住民のトラブル~
●岡山市内六学区での子どもの遊び環境調査
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[子育て]2015年5月3日(日)
自宅の近所の空き地(空閑地)が閉鎖されました。
ボール遊びや大声が閉鎖の原因とのことですが、確かにこの空き地には住宅が隣接しているため、今回の閉鎖は致し方ないとも思います。
しかし、このような息苦しそうな空き地でも、この地域(新曽北小学校区)の子供達にとっては数少ない遊び場でした。それくらい、子供達の遊び場がありません。
聞くところによれば、この地域の子供達は、放課後、遊び相手を探しにマンションのロビーを転々とするそうです。
私の住むマンションでも、よく子供達がエントランスやエレベーター前に集まってゲームをしていましたが、最近はそれすらも禁止されました。
子供達が行政に声を上げることはできませんし、子供というものは与えられた環境に順応してしまうので、この環境を素直に受け入れてしまっているかもしれません。だとすれば、それはとても悲しいことです。
子供達の成長にとって遊びは必要不可欠ですが、そのための場所をまちなかから奪ってきたのは私たち大人です。私たち大人には、子供達にきちんと遊び場を用意する責任があります。
もちろん、私も議会で何度か提案をしています。しかし、いまここで置き去りにされている子供達を思えば、やれることはまだあるのかもしれないと思います。
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[交通と自転車, まちづくり]2015年5月2日(土)
1週間近くご無沙汰しておりました。本日から、ご報告を再開いたします。
上記画像は、昨日発行された『とだ議会だより(3月定例会号)』から、私の一般質問部分です。
今回の一般質問では、「高齢者向け施設の多世代利用」の他に、「生活道路への自転車ナビライン整備」を提言し、それぞれに対して概ね前向きな答弁を頂きました。
下の画像は、『広報 戸田市(5/1号)』で特集されている「戸田市民意識調査」の結果の一部です。
市の取り組みのうち、満足度の低いものから、
ワースト1位 「安全な自転車走行空間の確保」
ワースト2位 「快適な歩行空間の確保」
ワースト5位 「公共交通機関の利便性の向上」
となっています。これは裏を返せば、「歩きや自転車を中心とした道路交通政策をさらに推進して欲しい」という意見と取ることができます。
私は、これまでこれらの政策に力を入れて活動してきましたが、そのなかで、「今は重要性が認識されていなくとも、いずれ時代に必要とされるはず」という思いを持っていました。
しかし、今回の調査結果を見ると、戸田市のみなさんは既にこれらの政策の必要性をしっかりと捉えているわけで、これは誇るべきことだと思います。
「歩きや自転車を大切にするまちは、人を大切にするまち」だと私は考えています。この調査結果に、戸田市のポテンシャルを感じました。
※「市民意識調査」(戸田市公式サイト)
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[教育]2015年4月24日(金)
今年度から、戸田市で初めて「スクールソーシャルワーカー」(以下、SSW)が任用されました。
これまでも、「スクールカウンセラー」(以下、SC)が市内の各中学校へ2週間に一度ほど派遣されていますが、SCとSSWはその役割が大きく異なっています。
SCは、「心理学」の専門家として、悩みを抱えた生徒に助言を行うことで、生徒の内面の治療を図ります。活動場所は、相談室です。
一方SSWは、「福祉」の専門家として、課題を抱えた生徒とその環境に対して、助言だけでなく仲介や関係調整も行い、生徒の家庭を訪れることもあります。
家庭環境の問題を抱えた生徒が増えているいま、生徒個人へのカウンセリングだけでは解決できない問題にSSWが取り組むことは、生徒(とその家庭)にとっても、教員にとっても望ましいことではないかと思います。
国も現在、SSWの配置を進めてはいますが、人材の確保が課題となっています。
今回、戸田市でSSWとして(県費で)任用されたのは、社会福祉士と精神保健福祉士の資格をお持ちで、お仕事の合間に、市内でボランティアとして子供達の相談活動をされていた方です。
「教員の負担は大きい。学校の味方でもなく、役所の味方でもなく、悩んでいる家族のためにお役に立ちたい。」とのお考えのもと、これまでにも、ある不登校の生徒のご家庭に3カ月間で数十回の訪問を行い、課題改善を図ってきた実績をお持ちの方です。
子供達にとって、従来のSCは敷居が高いと聞きます。
今後、戸田市でもSSWが普及し、「子供たちの強い味方」が増えてくれることを期待しています。
※今回の戸田市でのSSW任用は、昨年12月議会における三輪なお子議員の一般質問がきっかけとなりした。
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