[行財政改革]2016年4月4日(月)
先週火曜日に娘の出生届を提出したのですが、年度末であったためか、市民課の窓口は住民異動される方々で大変込み合っていました。
窓口では、新たに導入された「番号案内表示機&交付呼出システム」が稼働しており、従来よりも順番を待っている市民にとって便利になりましたが、この新システムの導入コストは「0円」です。
そのからくりは、広告事業者の負担で新システムを設置してもらい、広告事業者は新システムの画面の一つに市内事業者の広告を表示することで広告収入を得る、というものです。
先日の3月議会での市民生活常任委員会の予算審査において、私はこの新システムの導入について取り上げ、いくつか質問を行いました。
Q. 新システム導入の経緯は?
A. 従来の番号案内システムの更新時期が訪れたが、システム更新に600万円程が掛かることがわかり、経費削減のために今回の取り組みを行った。
Q. 市内事業者の広告掲載申込の状況は?
A. 現在、行政書士事務所、病院、葬儀業者、不動産業者からの申込がある。
Q. これまで、市民課窓口には大型の液晶テレビが設置されNHKの番組が放映されていたが、今回その液晶テレビが撤去された理由は?
A. 新システムの導入により液晶画面の設置数が増え、従来の液晶テレビが物理的に邪魔になったため。(※個人的には、あの場所でNHKの国会中継が放映されることが、市民の方々の政治の関心を高めるために良いことだと感じてたので、液晶テレビが撤去されたことは残念です^^;)
Q. 撤去した液晶テレビは現在活用しているのか?
A. 活用していない。
とのことで、私からは、
「市民課での液晶テレビの活用をまず検討し、それができないのであれば、他の部署での活用を早急に依頼すべき。」
との要望を行いました。
市民の税金で購入した液晶テレビです。1日でも倉庫に眠っているだけでもったいないです。
このような感じで、新年度予算について、委員会でひとつひとつ丁寧に審査を行ったわけですが、その内容のすべてをこちらでご報告するのはちょっと大変なので、今回のように関連する報告があれば、その都度お伝えしていこうと思います。
◎市民課窓口番号案内表示システムについて(戸田市公式サイト)
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[交通と自転車]2016年4月4日(月)
先週金曜日は、私が所属するNPO法人自転車活用推進研究会(通称:自活研)の講演会に参加しました。
演題は「自転車の死傷者を減らすための挑戦」、講演者はオランダ交通安全研究所のディベラ・トゥイスク氏です。
自転車先進国の一つであるオランダでは、第二次世界大戦後の経済発展に伴うクルマ社会化によって交通事故死者数が急増したことを受け、まず市民の間に「クルマから自転車へ」という草の根運動が起こり、それが政治家を動かした結果、現在では、交通政策の中に必ず自転車が含まれているとのことです。
それを如実に表しているのが、掲載画像にあるフローニンゲンの街並みです。
1960年には既にクルマ中心の街並みであり、1970年には道路と駐車場の整備がさらに進行したものの、現在(2014年)は歩行者と自転車中心の街並みに変貌しています。そして、それは250年前にあったかつてのフローニンゲンの街並みです。
このようにまずは街中からクルマを少なくしたオランダでは、1990年代から、「持続可能な安全(sustainable safty)」という原則をもとに、交通事故が起きないような道路構造(歩行者や自転車をスピードのあるクルマから分離する)、またはヒューマンエラーにより交通事故が発生したとしても重大な負傷とならないような道路構造(歩行者や自転車と交錯する場所ではクルマのスピードが抑えられる)の整備を進め、交通事故数を大幅に減少させることに成功しました。
そして現在は、「各施策の効果」を検証する段階に移行しています。
例えばハード面では、クルマの50km/h制限区域をゾーン30にすると「事故数15%減」、自転車道を整備すると「事故数24%減」、交差点にラウンドアバウトを整備すると「事故数30%減」、クルマに対自転車エアバッグを装着すると「重大事故数40%減」、自転車の前面に反射材を装着すると「事故数4%減」などです。(以上はすべて単独での前後比較)
ソフト面では、安全教育の効果検証です。
安全教育は必要なものであるものの、その効果を評価することなくやりっぱなしになっていることが課題ということです。
自身の欲求にブレーキを掛ける役目を果たす前頭葉が発達していない小さな子供たちに自制心を持たせるために、例えば交通事故映像などを見せて恐怖を与えたとしても、子供たちの心理に防御作用が働き、自分とは無関係な出来事と捉えてしまって、ほとんど効果は無いとのことです。
他にもオランダでは、停車したトラック付近の横断歩道の渡り方など、ケーススタディによって子供達自身に考えさせる安全教育も行っていますが、いずれにせよ、それらの効果を検証し改善していくことが必要であるとのことです。
日本においては、科学的な検証に基づく「エビデンスベースト」の政策判断が、教育政策などにも波及し始めていますが、オランダではこの考え方を交通安全にも取り入れているということで、これは日本においても大いに参考にすべきと感じました。
限られた税金をより効果的な施策に再配分していけば、交通安全社会の実現がさらに進みます。
なお、現在研究を進めている交通安全の課題は、「歩行者や自転車と自動運転カーとの安全な共存」とのことです。
講演の最後には、「私達(オランダ人)は自転車に乗ることが好き」というメッセージがありました(^^)
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[その他]2016年4月2日(土)
本日は、埼玉銀杏会(埼玉地域の東大同窓会)の企画で、立川市にある「国立極地研究所 南極北極科学館」を見学しました。
館内を案内してくださった埼玉銀杏会役員の吉田栄夫氏(写真中央)は、かつての大ヒット映画「南極物語」の舞台となったまさにその現場にいらした方で、南極観測隊長などを歴任されたのち、現在は(財)日本極地研究振興会理事長を務められています。
南極に置いていったタロ・ジロとの再会のエピソードや、仲間の隊員を亡くしてしまったお話、犬の食料のためにアザラシを捕獲して捌いたお話(アザラシの肉はクサい!)、昭和基地から何度もオーロラを見上げていたお話などの他にも、南極や北極に関わる地理・地学・化学・歴史・政治といった学問的なお話も頂きました。
南極や北極に関する何の知識も持っていない私ですが、ちょっとした興味心で参加してみて、本当に良かったです。
子供のうちにこのような体験をしておけば、物事に対する関心が広がって、大人になるまでに本当の自分の好きな道を見つけやすくなるんだろうなと、つくづく思いました。
とはいえ、子供のなかに“残る”経験となるには、ただ連れていくだけでなく、大人がそばにいてあげて、ちょっとした疑問に答えてあげたり、一緒に考えてあげたりする努力も必要なんだろうと思います。
果たして私にそれが実践できるのかは、生まれたばかりの娘が大きくなる数年後に明らかになります^^
◎国立極地研究所 南極北極科学館(見学無料!)
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