ちょっと長くなりますが「ラウンドアバウト」について

交通と自転車]2014年8月31日(日)

ちょっと長くなりますが、「ラウンドアバウト」について。

 

●明日施行される改正道交法により、信号要らずの交差点「ラウンドアバウト(環状交差点)」の正式な運用が始まります。
現在、全国に34か所。今年度中に新たに15か所です。

 

※ラウンドアバウトについては、(右側通行の例ですが、)上掲のgif画像が分かりやすいです。

 

ラウンドアバウトの主な利点は、「お金が掛からない」「災害時に強い」「環境に優しい」「事故が少ない」です。

 

具体的には、
・信号機が無いので、信号機の設置費用・維持費用が不要。
・信号機が無いので、災害時の停電による影響を全く受けない。
・無駄な信号待ちが無いので、クルマからのCO2排出量が削減される。(運転者のストレスも軽減される)
・環道への進入時にスピードを落とすことになるので事故が少ない。(アメリカでは人身事故の発生が78%減ったというデータあり。もちろん、クルマ同士の対面衝突事故も減る。)

 

●戸田市内でも、王将近くの「五差路(※実際は六差路)」での導入を求める声が度々あったようですが、
①新たな道路用地の買収が必要
②既存交差点のラウンドアバウト化の事例が少ない
ことにより、導入を見送ってきた経緯があるようです。

 

しかし②については、既に多くの先行事例が出ていますので、まずはそのような事例の研究を進めていくべきと考えます。

 

下の画像は、茨城県内で唯一のラウンドアバウトです。JR常磐線の常陸多賀駅前(日立市)です。
実は私の故郷で、お盆に帰省したついでに撮影してきました(^^)

 

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次の画像は、オーストラリアのリバプール市のラウンドアバウトです。
昨年10月の友好都市交流事業で伺った際に、バス車内から撮りました。
リバプール市内(特に住宅街)には、多くのラウンドアバウトが見られました。

 

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そして、最後の画像は、自転車政策を推進しているロンドン市で設置予定のラウンドアバウトです。
クルマだけでなく、自転車の走行空間もきちんと創出しています!

 

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●なお、日本ではお馴染みの「ロータリー交差点」との違いですが、ラウンドアバウトは「巡回車優先」「巡回車がいなければ進入時に一時停止不要」、ロータリー交差点はその逆で、「進入車優先(⇒環道内が渋滞しがち)」「巡回車がいなくても進入時に一時停止(⇒無駄な停止が生じる)」です。

 

 

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