クルマを運転するとはこういうこと ~自転車接触でおんぶの赤ちゃん死亡~

交通と自転車]2016年5月8日(日)

GW中に悲しい事故が起きました。

 

みなさんもご存じかと思いますが、信号待ちするクルマの間をすり抜けて車道を横断しようとした自転車が、対向車線を走るクルマと接触して転倒し、自転車に乗っていた母親は軽傷、母親がおんぶしていた生後7か月の赤ちゃんは頭を強く打って死亡した事故です。
クルマの運転手は、過失運転傷害の疑いで逮捕されました

この事故に対する世論は、

 

「自転車に乗った母親が悪い。逮捕されたクルマの運転手がかわいそう。」

 

というものだと思います。

 

たしかに、母親の行為は子供の安全を第一に考えたものではないことは明らかであり、母親には大きな過失があります。
ただ、今回の事故で一番悲しんでいる(方のうちのひとり)もこの母親です。

 

私たちは、この事故から何を学ぶか。

 

まずは、「子供にはヘルメットを必ず着用させること」です。
自転車に乗せられた子供にとって、自転車からの転倒による危険性は、大人にとっての危険性よりも数段大きいです
自転車から「すいか」を落としたらどうなるかをイメージしてください。
もし子供にヘルメットを着けられないようでしたら、自転車に乗せるのはやめてください。

 

もう一つは、「クルマを運転するとはこういうこと」だということです。
日本では本来、クルマを運転することは禁じられています。それを許可された人だけが特別にクルマを運転しています。
その「免許」を持った方には、すべての事態を予測して運転しなくてはいけない義務があり、相手を傷つけることには当然責任が伴います。クルマを運転していなければ、そもそも事故は起きないからです。

 

クルマの運転手の多くがそうであるように、今回の運転手が「安全な運転」に全神経を集中させていたとは考えにくいです。
クルマの中には、オーディオやあまつさえTVも備え付けられている時代です。
全神経を「安全な運転」に集中させていれば、今回の事故は防げた可能性があり、だからこそ今回の事故を起こした運転手は逮捕されたわけです。

 

翻って、私にとってはそのような運転をし続けることは“しんどい”です。
運転はできる限りプロに任せて、公共交通や自転車・徒歩で移動する方が“気楽”です。

 

クルマを運転される方には、今回の事故を、「運転手は運が悪かった」と片づけてしまうのではなく、今後よりいっそう「覚悟を持った運転」を行うための契機にしていただけることを願います。

 

自転車の女性が車と接触し転倒 おんぶの赤ちゃん死亡(NHK NEWS WEB)

 

クルマに依存しないまちづくり(真木大輔公式ブログ)

 

 

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