人を中心とした戸田駅西口周辺まちづくり

交通と自転車, まちづくり]2016年3月15日(火)

(私を含め)戸田駅を利用する方々にとって、「戸田駅西口がどのような空間になるのか?」は大きな関心事だと思います。

 

私としては、市が戸田駅西口の住友倉庫跡地を購入し、芝生スペースなどの人が集う空間になることを夢見ていたのですが、そこへ商業ビルが建つことが決まったことで、駅前がリニューアルされても結局はクルマの行き交う殺伐とした空間になってしまうのではないか、と危惧していました。

 

しかし、戸田市民の底力は凄かった!

 

昨年の7月から市民メンバーを交えた戸田駅西口まちづくりワークショップが開かれ、そこで作成された提言書が戸田市に先日提出されたのですが、その内容が本当に素晴らしいです。

 

詳しくは提言書(全8頁)をご覧いただきたいのですが、そこでの提案項目を列挙するだけでも、いかに市民メンバーの方々が「人を大切にする駅前空間」を望んでいるかが分かると思います。

 

《提案の基本的な考え方》

 

●歩行者目線の居心地のよいまちづくり
●戸田らしさが感じられるまちづくり

 

《駅前空間への提案》

 

①日常的な賑わいが感じられる空間づくり
②非日常的なイベント等も可能な空間づくり
③歩行者が安全で快適な駅前空間づくり
④戸田ならではの特色ある駅前空間づくり

 

《まちなかへの提案》

 

①子供や高齢者も安心して歩ける快適な空間づくり
②まちなかを楽しく回遊できる工夫
③ 楽しく便利な施設のあるまち
④ 戸田ならではの特色を打ち出せるまちづくり

 

 

市民のなかには、「クルマでのアクセスが便利な駅にしてほしい」というご意見をお持ちの方が少なからずいらっしゃることは私も認識していますが、この提言書には、どこを読んでも「クルマ」という文言が出てきません。(何より、提言書の表紙イラストに、人や自転車は描かれているのにクルマが描かれていない!)

 

私は、先日の3月議会の一般質問で、「クルマ依存社会からのシフトを促す交通まちづくり」を提案させていただきました。
頂いた答弁は前向きなものでしたが、正直なところ、現時点でそこまで受け入られる考え方だとは思っていません。
ただ、これからの世の中は確実に「人を中心としたまちづくり」に動いていきます。

 

行政や議会には、市民の「いまのニーズ」に応えていく役割もありますが、市民を「これからのあるべき形」に導いていく役割もあると私は考えています。
今後10年~30年でのその最も大きなものの一つが、この「人を中心としたまちづくり」だと思っています。

 

これからの戸田駅西口のまちづくりに、心から期待したいと思います。

 

『戸田駅西口周辺地区まちづくり 市民ワークショップ 提言書』(戸田市公式サイト)

 

戸田駅西口周辺地区整備計画策定に関するワークショップ(戸田市公式サイト)

 

 

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