「気付いたときには遅かった」とならないように ~災害時のトイレ対策~

安全と防災]2016年4月29日(金)

4月26日に実施した戸田市議会による熊本地震災害義援金の募金活動に対して、市内3駅合計で「22万1107円」もの募金を戴き、4月28日に九州市議会議長会へ義援金として送金させていただきました。ご協力いただいたみなさま、本当にありがとうございました。

 

あわせて、戸田市議会として、レガッタの繋がりで災害時相互応援協定を結んでいる熊本県菊池市に、義援金を「30万円(議員報酬から1人あたり1万円+議長交際費から6万円)」送金いたしました。(なお、私個人としても、戸田市が日本赤十字の義援金受付を開始した4月18日に1万円を募金いたしました。)

 

被災された地域の1日も早い復興を願います。

 

またそれと同時に、この震災から得られた教訓を、私たちはすぐに実行に移すべきです。

 

なかでも、みなさんにお伝えしたいのは「トイレ対策」です。

 

こちらでも何度か取り上げていますが、

 

「災害時には、水・食料よりもトイレの方が大事」

 

です。

 

水や食料は大概どうにかなりますし、無くても数日間は生きていけます。支援体制も比較的早期に整います。
一方でトイレ環境の整備は、どの避難所においてもどのご家庭においても遅れてしまうのが現状で、また、上下水道が復旧し水洗トイレが使えるになるまでにはおおよそ1か月掛かります。
トイレ環境の悪化は、トイレを我慢して水分摂取を控えることによるエコノミー症候群や、ノロウイルスなどの感染症の蔓延に直結し、最悪の場合は被災者を死に至らしめます。

 

実際に今回の震災においてもそれらの被害が発生していますが、まったく同様の事態が過去の震災でも起きています。【掲載画像参照】

 

※掲載画像:埼玉県が今月発行した『イツモ防災』より抜粋。
イツモ防災(埼玉県公式サイト)

 

①自助によるトイレ対策は、「1週間分の災害用トイレをご家庭に備蓄すること」です。

私も、自宅のトイレに数種類の災害用トイレを備蓄しています。

 

災害用トイレの種類については、以下のサイトをご参考にしてください。

災害用トイレガイド(日本トイレ研究所)

 

②公助によるトイレ対策としては、「避難所のトイレを綺麗に維持すること」「障害者や高齢者などの災害弱者にとって利用しやすい屋内のトイレ環境を整備すること」が被災者の健康被害を防ぐために必要ですが、それには「電動ラップ式トイレ」が大変有用です。

 

今回の震災でも、電動ラップ式トイレが設置された避難所では、「おばあちゃんが笑顔を取り戻した」「水洗トイレの復旧後も設置への強い要望がある」との声があります。
以下の報告をご覧ください。

きれいなトイレが避難所を救う(nippon.com)

 

●もちろん私は議員として、「災害時のトイレ対策」についてこちらで啓発するだけでなく、議会でもたびたび提言を行っています。

 

それを受け戸田市では、①自助によるトイレ対策については、『広報 戸田市』防災特集記事における家庭での災害用トイレ備蓄の啓発、②公助によるトイレ対策については、市内の福祉避難所における「電動ラップ式トイレ9台」の備蓄を行っています。

福祉避難所への電動ラップ式トイレ導入(真木大輔公式ブログ)

 
日本は地震の多い国です。
だからこそ個人も行政も、「被災して気付いたときには遅かった」とならないよう、過去の事例から学び、被災することを前提とした準備をしなくてはなりません。

 

 

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