発達・情緒通級指導教室を会派視察

教育]2014年7月17日(木)

本日は、喜沢小学校の「発達・情緒通級指導教室」を会派で視察させていただきました。
5月の民間事業者による発達支援教室の視察、6月の和光南特別支援学校の視察に続き、今回も酒井議員の発案によるものです。

 

まずは、特別支援教育全般の説明を行います。

 

(語弊はありますが)大まかには、障害の程度によって、
「①特別支援学校>②特別支援学級>③通級指導教室」
と分類されます。(※しかし、後述しますが、①特別支援学校②学級と③通級指導教室とは、その性質が異なります。)

 

①特別支援学校
「視覚障害(県内1校)」「聴覚障害(県内2校)」「知的障害者(県内26校)」「肢体不自由者(県内8校)」「病弱者(県内2校)」の5区分。ほとんどの学校が、小・中・高生を指導。
1クラス6人(重複障害の場合は1クラス3人)。
教科の指導も行われる。
※参考:6月の視察報告

 

②特別支援学級
地域の学校内に設置される学級。
1クラス8人。
教科の指導も行われる。
戸田市内の小学校5校、中学校3校に設置。

 

③通級指導教室
「難聴・言語」「発達・情緒」の2区分。
地域の通常学級に在籍する児童が、週1回90分だけ通う。
1対1指導または少人数グループ指導。
教科の指導は行われず、障害改善の指導のみが行われる。
●「難聴・言語通級指導教室(市内通称:ことばの教室)」は、聴覚障害や発話障害・吃音を有する児童を指導。戸田市内の小学校2校に設置。
●「発達・情緒通級指導教室(市内通称:フレンドリールーム)」は、アスペルガー症候群やADHD(注意欠陥多動性障害)、LD(学習障害)、自閉症などの“先天的”な発達障害、および情緒障害を有する児童を指導。戸田市内の小学校2校に設置。

 

以上のいずれにおいても、いわゆる待機児童は0人とのことです。

 

今回視察した「発達・情緒通級指導教室」に通う児童には、「特別支援学校」や「特別支援学級」に通う知的障害区分の児童とは異なり、知的な遅れはありません。

 

通級教室では児童の個性や障害に対応した丁寧な指導が行われており、ここで10歳位まできちんと訓練すれば、その後は、社会生活へ対応できるまでになるそうです。(よって、早期発見は大切!)

 

「発達・情緒通級指導教室」の今後の課題は、大きく以下の2つと考えます。

 

【課題1】通級教室の増設
埼玉県の調査では、地域の通常学級に通う児童の内、なんと「10.7%」が何らかの発達障害・情緒障害を有してるとのことです。(※ソース未確認)
発達障害に対する保護者の受容度の高まりも相まって、今後、通級教室に通う児童の増加が見込まれ、通級教室の増加が求められます。
しかし、通級教室の設置には文科省の許可が必要であり、また県内の他自治体とのバランスの点からも、増設は簡単ではないとのことです。

 

【課題2】抜けた授業分のフォロー
通級教室に通うのは週1回90分のみといえど、その間に通常学級では2コマの授業が行われております。
抜けた授業分のフォローについては、担任や保護者に任せられているとのことですが、なかなか容易ではないと推察します。
何かしらの対策は必要だと思います。

 

 

明日14時~15時30分、市役所5階で通算3回目の戸田市児童福祉審議会(=戸田市版 子ども・子育て会議)が開かれます。私は公務があり傍聴できませんが、お時間がある方は是非!
http://www.city.toda.saitama.jp/13/12179.html

 

 

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