英語というツールを通してコミュニケーションを学ぶ

教育]2015年10月20日(火)

本日は、戸田第二小学校で行われた英語教育の研究会に参加させていただきました。

 

前半は6年生のクラスの公開授業、後半は英語教育の大家である渡邉寛治先生の講演でしたが、どちらも大変素晴らしかったです。

 

このところ日本で進められている小中学校での英語教育に関して、否定的な意見をお持ちの方が(政治家も含めて)一定数いらっしゃいますが、そのような方にこそ参加していただきたかったです。

 

否定されている方の代表的な意見は、「英語ばかり学んだら日本語が疎かになる」というものだと思います。
このような方はおそらく、英語教育を「英語という言語を学ぶもの」と捉えているのだと思います。

 

もちろん、国際語である英語を身に付ければ何かと有用ですので、英語教育にそのような側面があるのも事実ですが、いま国が推し進めており、また戸田市のような先進自治体が既に実施している英語教育は、「英語というツールを通してコミュニケーションを学ぶもの」に変わりつつあります。

 

ここでいうコミュニケーションとは、「相手を尊重しながらも、自分の考えや判断を論理的に伝え、それを相手と分かち合う能力」です。
英語はそれに適した言語です。

 

数学教育が、微分積分を使えるようにするためではなく「論理的な思考力」を身に付けるためにあるように、いまの英語教育が「論理的なコミュニケーション」を身に付けるためにあると捉え直せば、そのような方の考えも変わってくるのかなと思います。

 

とはいえ、「論理的なコミュニケーション」が全てということではなく、西洋的な「論理的なコミュニケーション」と日本的な「行間で伝えるコミュニケーション」を、状況によって使い分けられることが大切だと私は考えています。
それができる本当の意味での国際的な日本人が増えることが、この国の今後の発展を支えていくのでないかと思います。

 

今日の授業の子供達が、とても楽しそうに、英語を使ってクラスメートと「コミュニケーション」をとっていたのが印象的でした。
今後もこの調子で、英語教育の検証と改善を戸田市には進めていって欲しいと思います。

 

2015-10-20 14.38.19

 

なお、戸田市の英語教育について、私は1年半ほど前に一般質問を行っています。
そこでは、戸田市の英語教育の方針に賛同しつつも、さいたま市の英語教育と比較したうえで、主に「指導案」と「中学校でのALT活用」における課題について質しています。

 

英語教育とALTの活用について(平成26年3月議会 一般質問議事録)

 

 

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