[生活と環境, 行財政改革]2016年6月7日(火)
昨日お知らせした「下水道の使用料改定案」に関して、いくつかご意見を頂きましたので、昨日は割愛しましたが、その背景などについてなるべく難しい言葉を使わずにご説明します。
まず、下水道使用料の値上げは、戸田市に限らず、今後全国の自治体で実施されます。そうするよう、国が要請しているからです。
これまでは、下水道事業の赤字を自治体の税金で補填してやり過ごしてきましたが、もはやそんなお金の余裕はどの自治体にもありません。
このままでは、下水道のインフラに掛けるお金は無くなっていき、下水道の維持は困難になり、災害にも耐えられなくなります。
そのような事態を招かないために、昨年、国は各自治体に下水道使用料の値上げ(正確には公営企業会計の適用)を要請したわけです。
戸田市は来年4月に「30%」の値上げ(案)を実施する予定ですが、川口市では、今年7月に「約21%」、再来年7月には「(合計)約41%」の値上げを実施し、下水道事業の赤字を解消します。(県内では他に、さいたま市のみが既に赤字解消を遂げています。)
そもそも、下水道事業の赤字を自治体の税金で補填していたことは、見方によっては不公平だったと言えます。
なぜなら、一般市民よりも遥かに多くの下水を排出する事業者の営利活動に税金をあてがっていた、と考えることができますし、また、いまだ下水道の整備が完了していない戸田市においては、そのような地域にお住まいの方の収めた税金を、下水道を利用している市民や事業者にあてがっていた、と考えることもできるからです。
下水道使用料が値上げされることによって、今後は、戸田市の市民も事業者も、「使った分に見合う下水道使用料」を支払うことになるわけです。
下水道を利用されている市民や事業者さんにとっては負担が大きくなりますが、その点をどうかご理解を頂ければと思います。
なお、ご参考のために、戸田市上下水道部が今年4月に初めて策定した「下水道ビジョン」の体系図を掲載します。
下水道を利用される方々にご負担を強いるだけでなく、その分、戸田市の下水道を今後しっかり守ってもくれるはずです。
◎戸田市下水道使用料の改定(案)パブリック・コメント(戸田市公式サイト)
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[生活と環境, 行財政改革]2016年6月6日(月)
戸田市の下水道使用料の改定案に関する意見募集(パブリック・コメント)が、今月1日から実施されています。
意見の提出期限は7月1日(金)です。
戸田市の下水道使用料は、これまで日本一安かったのですが、それは、市からの毎年2億円前後の赤字補填によって成り立っていました。
来年4月から下水道使用料をトータルで30%値上げすることで、下水道使用料収入は10億円から13億円となり、これにより、下水道事業の赤字解消に加え、下水道施設の長寿命化や浸水被害対策、震災対策が今後推進されます。
なお、トータルの値上げ率は30%ですが、一般家庭などの使用水量の少ない市民に対する一定の配慮はなされており、目安として、戸田市の一般家庭の月平均使用水量(推計)の17立米で算出すると、
改定前「月額684円」⇒改定後「月額864円」(約26%up)
となります。
この値上げをもってしても、戸田市の一般家庭の「水道料金+下水道使用料」は、埼玉県と東京都23区の中で最安のままです。
(さらに言うと、埼玉県内で唯一下水道事業の赤字解消が実現しているさいたま市を除けば、今後多くの市町村において下水道使用料がさらに値上げされることが予想されます。)
先日、私が所属する市民生活常任委員会のなかでパブコメ実施の報告を受けた際、主に以下の質疑応答を行いました。
Q. 改定してもなお戸田市の下水道使用料が安い理由は?
A. まちがコンパクトなので下水道の効率が良い。また、まちが平坦なのでポンプ場での汲み上げの必要が少ない。
Q. 例えば月に5000立米使用する大口の事業者にとっての値上げ幅は?
A. 改定前「年額800万円」⇒改定後「年額1088万円」(36%up)
Q. それらの大口の事業者(明治乳業など)を含めた市内の事業者に対して、事前に丁寧な説明が必要では?
A. 月に5000立米以上使用する9つの事業者に対しては、直接説明に伺う。
Q. 下水道使用料の値上げが事業者の撤退につながる懸念はないのか?
A. 戸田市には、水道料金が安く東京にも近いという利点はあるので、今回の下水道使用料の値上げが事業者の撤退の理由にはならないと考える。
Q. 「値上げなんて聞いてなかった!」と後になって不満を述べる市民がいるのが常。下水道使用料改定に関する市民へのさらなる周知は?
A. 6月18日に開催する「上下水道事業市民フォーラム」や、6月に発行する広報誌『みずのめぐみ』で周知を図る。
Q. 今回の下水道使用料改定の諮問を受けた「戸田市上下水道事業経営審議会」での全3回の議論を、市民にとっての参考資料とするために、戸田市公式サイトのパブリック・コメントのページに、審議会の議事録へのリンクを貼ってはどうか?
A. 現在作成が完了した議事録の分についてはリンクを貼る。(→その後反映されました)
今後のスケジュールとしては、市民からの意見募集を7月1日に終え、そこで集まった意見を反映させた改定案が9月議会に上程され、議会で審議と採決が行われます。
私は、かねてから下水道事業の赤字に対する市からの多額の補填が、(いまだ下水道が整備されていない地区に住む浄化槽使用者との公平性の観点からも)問題であることを指摘しており、その赤字を解消してさらに今後に備えたインフラ整備の原資を生む今回の下水道使用料改定案には、賛成です。
【追記】トップ掲載図表中の「3%改定後」は「30%改定後」の誤りです。(画像変換の際のミスです。ごめんなさい。)
◎戸田市下水道使用料の改定(案)パブリック・コメント(戸田市公式サイト)
◎上下水道事業市民フォーラムと施設見学会のお知らせ (戸田市公式サイト)
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[生活と環境]2016年5月27日(金)
戸田市と蕨市から出されたゴミは、イオンの近くにある「蕨戸田衛生センター」で処分・リサイクルが行われています。
その蕨戸田衛生センターに隣接するリサイクルフラワーセンターでは、一昨年から、専門家とボランティアのご協力のもとでホタルの人工飼育が行われており、昨年6月には1回目の「ホタルの鑑賞会」が開催されました。
私は所用があり不参加だったのですが、なんと1000人を超える方が来園し大盛況だったとのことです。
そして、今年は6月11日(土)に2回目となる「ホタルの鑑賞会」が開催されます。
茨城県という片田舎育ちの私ですが、実はホタルを生で観たことはありません。
今回はぜひ参加しようと思います^^
◎ホタルの観賞会のお知らせ(蕨戸田衛生センター組合 公式サイト)
◎ホタルの観賞会の様子(蕨戸田衛生センター組合 公式サイト)【※動画あり】
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[教育, まちづくり, 生活と環境, 行財政改革, 産業振興]2016年5月17日(火)
今月末に動き出す6月議会に向けて少しずつ準備を進めているところですが、いまのうちに、3月議会の市民生活常任委員会での予算審査において私が行った主な提案や要望のうち、こちらでご報告できていないものを簡潔にお伝えします。
●「ふるさと祭り」の来場者数は、市役所周辺で開催されていた10年前の10万人から、競艇場の駐車場で開催される現在は5万人に半減しているが、補助金は1,000万円強と依然変わらぬまま。来場者の満足度を高めるためにも、補助金の費用対効果を高めるためにも、実行委員会へ市役所開催を強く働きかけるべき。
●市役所3階にある「白田の湯」の申込カウンターには常時2名のスタッフが待機しているが、暇そうにお喋りしていることが多い。市民へ与えるイメージや経費の削減を考えれば、常時2名は再考すべき。(⇒答弁:来年度からの契約内容変更を検討する)
●市が回収する資源ごみの売上金は毎年約3,500万円で、そのうちの3,200万円は町会に対して資源回収事業協力謝礼金として分配し、仮に売上金が3,200万円を下回った場合でも町会へ3,200万円を分配する制度があるが、その制度に対してマンション単位で資源ごみを回収している住民などからの納得が得られるようにすべき。
●商店街の街灯のLED化に補助金を出しているが、商店街が市と国の補助金をうまく活用すれば自己負担無しでLED化でき、そうすれば、市からの街灯光熱費に対する補助金も削減でき、環境対策にもなる。商店街に対して、街灯LED化のさらなる周知徹底を。
●「戸田市工業見える化マップ」への既存の参加事業者に対して年度継続の依頼を送付して返信の無かった場合は、その事業者をマップへ掲載しないという対応を市はとってきたが、返信を忘れてしまっただけの事業者が実際に存在している。今後は、返信の無かった事業者に対して照会を行っては。(⇒答弁:来年度は照会を行う)
●スポーツ推進員の人員確保のために10年任期の撤廃を検討しているとのことだが、活動のモチベーションを維持するため、任期撤廃に併せて、戸田市10年表彰の対象にスポーツ推進員も加えてはどうか。(⇒答弁:検討したい)
●下水道事業の独立採算化に向けて下水道利用料見直しの検討が進められているが、見直しが決定してからではなく、いまの段階から、利用料見直しの必要性を市民へ広く周知していくべき。
●【番外編】「戸田の水来(500mlペットボトル)」の販売価格である100円は、一般のミネラルウォーターの価格と同等であり、販売の競争力が弱い。価格を低く設定すべき。(⇒答弁:製造原価が90円のため難しい)
その他の提案については、以下の記事をご覧ください。
●戸田市役所にある「平和像」の作者 岸澤武雄氏(真木大輔公式ブログ)
●市制50周年「tocoバス無料運行」に車内バスガイドを!(真木大輔公式ブログ)
●「戸田橋花火大会」に来られた大勢のお客さんをみすみす逃している(真木大輔公式ブログ)
●選べる「記念樹」が増えました ~平成28年度予算 委員会審査~(真木大輔公式ブログ)
●「公園の整備」にお母さんや子供たちの声を反映させるために(真木大輔公式ブログ)
なお、以上の提案以外にも多くの質問を行っており、他の委員の方も、例えば「北戸田駅東口の違法駐輪対策の強化を」「笹目コンパル利用料の適正化を」などの提案を行っています。
それらをすべてお伝えするのは困難ですし、また、委員会の議事録はネット等で公開されていないので、ご関心がおありの方はぜひ委員会を傍聴することをおすすめします。
正直、議場での本会議を傍聴するよりも面白いと思います。
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[生活と環境, 産業振興]2016年4月7日(木)
市民生活常任委員会での予算審査において、「戸田橋花火大会」に関する質問も行いました。
これまで、戸田橋花火大会は、荒川を挟んだ同時開催のいたばし花火大会と比べて、会場付近に露店が多く出店されていることがウリの一つでした。
しかし、露店に多くの人が並ぶことで歩道が混雑し、これが交通安全上危険であるとの判断により、戸田市は昨年から出店エリアを大幅に縮小しました。(掲載写真は2012年大会の様子)
この判断は正しいと考えますが、しかし一方で、昨年の花火大会を観覧した市民の方からは、「露店が少なかったために、長い行列ができて何も買えなかった。」という声や、また都内の駅前で露店を手伝った知人からは、「戸田橋花火大会から帰ってきた都民がたくさん購入してくれた。」という声を頂きました。
戸田橋花火大会の運営に対する、市から実行委員会への補助金の予算額は「4800万円」です。
もちろん、戸田橋花火大会を開催することによるシティセールスの効果はありますが、それに加えて、観覧に来られた方々に「戸田市へお金を落としてもらう」ことにも注力すべきと考えます。もちろん、それは観覧に来られた方々の満足度を高めることにも繋がります。
そこで、委員会において、
「例えば戸田公園駅前ロータリーなど、駅と会場との動線にあり、かつ交通安全に支障を及ぼさない場所に市がスペースを確保し、そこで、市外から来る露店商ではなく、市内の事業者に出店してもらってはどうか?」
と提案したところ、
「市内商店にお金が落ちる仕組みは考えていきたい。」
との答弁がありました。
なお、市内で飲食店を営む知人に、この提案についての意見を伺ってみたところ、「出店料を数万年払ってでも店を出したい。」とのことでした。
それほど、大きな需要があると見込んでいるということです。
会場や駅付近の店舗を除いては、せっかく市外から来られた大勢のお客さんをみすみす逃してしまっているのが現状です。
今年の戸田橋花火大会においては、「地域事業者の振興」と「観覧者の満足度向上」に向けて、何らかの手立てが講じられることを期待したいと思います。
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