市制50周年「tocoバス無料運行」に車内バスガイドを!

交通と自転車, 安全と防災]2016年4月12日(火)

昭和41年10月1日に戸田町が「戸田市」となり、本年10月1日で50周年を迎えます。

 

そこで戸田市は今年、市制施行50周年を記念して、市役所周辺で開催される「とだ50祭」や文化会館で開催される「50周年記念式典」といったメインイベントの他、「BS日本のうた公開番組収録」や「全国市町村交流レガッタ戸田大会」などの多くの冠事業を開催します。

 

3月議会の予算審査において、それらの冠事業のうち市民生活常任委員会が所管するものとして、私は主に①「tocoバス無料運行」と②「消防フェアinとだ」に関する質問を行いました。

 

①「tocoバス無料運行(予算額36万円)」は、50周年イベントとして、10月1日~2日の2日間にtocoバスを無料で運行するという事業で、事業の目的は記念式典出席者の移動と市民へのtocoバス周知です。

 

そこで私は、目的である市民へのtocoバス周知の効果を高めるため、

 

「単にtocoバスを無料で運行するだけでなく、既存のtocoバスサポーターなどのご協力をいただき、車内バスガイドやtocoバス全路線乗り継ぎ企画などを実施してはどうか?」

 

と提案したところ、担当課からは前向きな答弁をいただきました。

 

これは、私自身がtocoバスを利用してみたいと思いつつもなかなかそのきっかけがない、という思いのもとで行った提案です。
「tocoバス無料運行&バスガイド」が実現し、私と同様の境遇にある市民の方々がtocoバスを利用する機会となれば、とても嬉しいです。

 

②「消防フェアinとだ」では、従来の屋外体験事業のほかに、50周年イベントとして「1日消防長(予算額122万円)」の任命が行われます。

 

よくワイドショーなどで、人気のある女性芸能人が1日消防長を務めている光景が報道されますが、誰が1日消防長を務めるかで集客数や集客層は大きく異なるので、1日消防長の選定はとても重要です。

 

そこで、本会議や委員会において、この1日消防長の選定基準について度々質問を行ったところ、「戸田市にゆかりがあり、消防フェアにふさわしい有名人を選定したい」「広い世代に訴える芸能人を考えている」との答弁がありました。

 

おそらく、本命は「夏菜」(さん)かなという気がしますが、私からは、若い客層の集客を考えるのであれば「藤田ニコル」(さん)はどうか、と非公式の場で消防長に提案しておきました(笑)

 

50周年!2016年 戸田市は市制施行50周年を迎えます(戸田市公式サイト

 

 

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オランダにおける「自転車の死傷者を減らすための挑戦」

交通と自転車]2016年4月4日(月)

先週金曜日は、私が所属するNPO法人自転車活用推進研究会(通称:自活研)の講演会に参加しました。

 

演題は「自転車の死傷者を減らすための挑戦」、講演者はオランダ交通安全研究所のディベラ・トゥイスク氏です。

 

自転車先進国の一つであるオランダでは、第二次世界大戦後の経済発展に伴うクルマ社会化によって交通事故死者数が急増したことを受け、まず市民の間に「クルマから自転車へ」という草の根運動が起こり、それが政治家を動かした結果、現在では、交通政策の中に必ず自転車が含まれているとのことです。

 

それを如実に表しているのが、掲載画像にあるフローニンゲンの街並みです。
1960年には既にクルマ中心の街並みであり、1970年には道路と駐車場の整備がさらに進行したものの、現在(2014年)は歩行者と自転車中心の街並みに変貌しています。そして、それは250年前にあったかつてのフローニンゲンの街並みです。

 

このようにまずは街中からクルマを少なくしたオランダでは、1990年代から、「持続可能な安全(sustainable safty)」という原則をもとに、交通事故が起きないような道路構造(歩行者や自転車をスピードのあるクルマから分離する)、またはヒューマンエラーにより交通事故が発生したとしても重大な負傷とならないような道路構造(歩行者や自転車と交錯する場所ではクルマのスピードが抑えられる)の整備を進め、交通事故数を大幅に減少させることに成功しました。

 

そして現在は、「各施策の効果」を検証する段階に移行しています。

 

例えばハード面では、クルマの50km/h制限区域をゾーン30にすると「事故数15%減」、自転車道を整備すると「事故数24%減」、交差点にラウンドアバウトを整備すると「事故数30%減」、クルマに対自転車エアバッグを装着すると「重大事故数40%減」、自転車の前面に反射材を装着すると「事故数4%減」などです。(以上はすべて単独での前後比較)

 

ソフト面では、安全教育の効果検証です。

 

安全教育は必要なものであるものの、その効果を評価することなくやりっぱなしになっていることが課題ということです。
自身の欲求にブレーキを掛ける役目を果たす前頭葉が発達していない小さな子供たちに自制心を持たせるために、例えば交通事故映像などを見せて恐怖を与えたとしても、子供たちの心理に防御作用が働き、自分とは無関係な出来事と捉えてしまって、ほとんど効果は無いとのことです。

 

他にもオランダでは、停車したトラック付近の横断歩道の渡り方など、ケーススタディによって子供達自身に考えさせる安全教育も行っていますが、いずれにせよ、それらの効果を検証し改善していくことが必要であるとのことです

 

日本においては、科学的な検証に基づく「エビデンスベースト」の政策判断が、教育政策などにも波及し始めていますが、オランダではこの考え方を交通安全にも取り入れているということで、これは日本においても大いに参考にすべきと感じました。
限られた税金をより効果的な施策に再配分していけば、交通安全社会の実現がさらに進みます。

 

なお、現在研究を進めている交通安全の課題は、「歩行者や自転車と自動運転カーとの安全な共存」とのことです。

 

 

 

講演の最後には、「私達(オランダ人)は自転車に乗ることが好き」というメッセージがありました(^^)

 

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「生活道路への自転車ナビマーク設置」が実現しました

交通と自転車]2016年3月28日(月)

私が昨年3月議会の一般質問で提言した「生活道路への自転車ナビマーク設置」が、戸田公園駅東口前の道路(こどもの国の西門前の道路)で実現しました。

 

幹線道路への「自転車レーン」等の整備を着実に進めている戸田市ですが、実は、自転車とクルマとの事故は生活道路の交差点でも多く発生しています。
そこで、安い設置費用で高い安全効果が見込める「自転車ナビマーク」を、ぜひ市内の生活道路に設置すべきと提言しました。

 

トップ画像をご覧いただくとお分かりの通り、自転車ナビマークに誘導されて自転車が車道左側を走行することで、交差点におけるクルマとの距離が保たれ、「自転車とクルマとの出会い頭事故」の危険性は大きく低下します。

 

また、以下の写真のように、自転車が車道を走ることで歩行者が守られ、「歩行者と自転車との接触事故」も回避されます。

 

 

狭い道路での自転車の走るべき場所を示す、この自転車ナビマークは、近年、都内や先進自治体での設置が進んでいるものですが、私の知る限り埼玉県内の事例はありません。(もしご存知の方がいらしたら教えてください。)

 

今回はあくまで試験的設置ですが、その効果検証を経て、今後の設置拡大や、現状では幹線道路のみが対象となっている「戸田市歩行者自転車道路網整備計画」が見直されることを期待しています。

 

◎平成27年3月議会 一般質問
議事録
配布資料
録画映像

 

 

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戸田市が進めるコンパクトなまちづくり ~立地適正化計画~

交通と自転車, まちづくり]2016年3月22日(火)

出産への祝福をくださった沢山の方々に、心より感謝を申し上げます。
本日、妻と子供が無事に退院して3人での生活が始まり、さっそくバタバタしています^^;

 

また、私の仕事も再開しました。

本日は委員として戸田市都市計画審議会に参加し、「立地適正化計画」についての報告を受けました。

 

「立地適正化計画」とは、高齢化と人口減少への対策として、公共施設だけでなく民間施設も含めてまちをコンパクトにするための都市計画で、戸田市は来年度から3年間を掛けて計画を策定します。

 

今後の戸田市にとって大変重要な計画ですので、私もいくつか質問を行いました。

 

Q. 他自治体の策定状況は?

 

A. 昨年末時点で、全国の約1700市町村のうち戸田市を含めて220市町村が、策定に向けて動き出しているor策定済み。

 

Q. 他自治体と比べて戸田市の高齢化はまだそれほど進んでいないが、いち早く計画策定に着手する必要性は?

 

A. 戸田市でも既に高齢化は進んでいる。いまのうちから取り掛かることが必要。

 

Q. 他部署が策定している公共施設再編計画との連携の他に、今後新たに必要となる計画等はあるか?

 

A. 様々あるが、例えば、福祉の面では地域包括ケアシステム、交通の面では総合的な交通計画が必要。

 

Q. 上位計画である都市マスタープランでは、北戸田駅周辺の西側が工業地域となっているのに対し、立地適正化計画におけるコンパクトなまちづくりという点では、駅に近いその地域は居住地域であることが望ましいことになる。整合性は?

 

A. 来年度に調査を行い、その結果次第では、都市マスタープランの変更もあり得る。

 

Q. 居住誘導区域のエリア外の住民へは、行政サービスが行き届かなくなることが考えられるが、これからその点について住民の理解を得ていくのか?

 

A. あくまで既存の施設を活用しながらコンパクトなまちづくりをしていくのであって、区域外の住民を切り捨てるわけではない。ただし、今後住民への説明は密に行う。

 

他の委員からは、現在進められている新曽中央まちづくりとの整合性に関する質問もありました。

なお、私が先日の一般質問で提案した「包括的な交通まちづくりビジョンの策定」は、まさにこの立地適正化計画との紐付けを期待してのものです。
今回の審議会の答弁にあった通り、「自動車に乗らないほうが快適に過ごせるまち」は、戸田市にこそふさわしいと考えます。

 

今後も、戸田市の立地適正化計画の策定状況について、継続的にフォローしていきます。

 

立地適正化計画制度(国土交通省)

 

 

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人を中心とした戸田駅西口周辺まちづくり

交通と自転車, まちづくり]2016年3月15日(火)

(私を含め)戸田駅を利用する方々にとって、「戸田駅西口がどのような空間になるのか?」は大きな関心事だと思います。

 

私としては、市が戸田駅西口の住友倉庫跡地を購入し、芝生スペースなどの人が集う空間になることを夢見ていたのですが、そこへ商業ビルが建つことが決まったことで、駅前がリニューアルされても結局はクルマの行き交う殺伐とした空間になってしまうのではないか、と危惧していました。

 

しかし、戸田市民の底力は凄かった!

 

昨年の7月から市民メンバーを交えた戸田駅西口まちづくりワークショップが開かれ、そこで作成された提言書が戸田市に先日提出されたのですが、その内容が本当に素晴らしいです。

 

詳しくは提言書(全8頁)をご覧いただきたいのですが、そこでの提案項目を列挙するだけでも、いかに市民メンバーの方々が「人を大切にする駅前空間」を望んでいるかが分かると思います。

 

《提案の基本的な考え方》

 

●歩行者目線の居心地のよいまちづくり
●戸田らしさが感じられるまちづくり

 

《駅前空間への提案》

 

①日常的な賑わいが感じられる空間づくり
②非日常的なイベント等も可能な空間づくり
③歩行者が安全で快適な駅前空間づくり
④戸田ならではの特色ある駅前空間づくり

 

《まちなかへの提案》

 

①子供や高齢者も安心して歩ける快適な空間づくり
②まちなかを楽しく回遊できる工夫
③ 楽しく便利な施設のあるまち
④ 戸田ならではの特色を打ち出せるまちづくり

 

 

市民のなかには、「クルマでのアクセスが便利な駅にしてほしい」というご意見をお持ちの方が少なからずいらっしゃることは私も認識していますが、この提言書には、どこを読んでも「クルマ」という文言が出てきません。(何より、提言書の表紙イラストに、人や自転車は描かれているのにクルマが描かれていない!)

 

私は、先日の3月議会の一般質問で、「クルマ依存社会からのシフトを促す交通まちづくり」を提案させていただきました。
頂いた答弁は前向きなものでしたが、正直なところ、現時点でそこまで受け入られる考え方だとは思っていません。
ただ、これからの世の中は確実に「人を中心としたまちづくり」に動いていきます。

 

行政や議会には、市民の「いまのニーズ」に応えていく役割もありますが、市民を「これからのあるべき形」に導いていく役割もあると私は考えています。
今後10年~30年でのその最も大きなものの一つが、この「人を中心としたまちづくり」だと思っています。

 

これからの戸田駅西口のまちづくりに、心から期待したいと思います。

 

『戸田駅西口周辺地区まちづくり 市民ワークショップ 提言書』(戸田市公式サイト)

 

戸田駅西口周辺地区整備計画策定に関するワークショップ(戸田市公式サイト)

 

 

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