本来あるべき道路シェアの形 ~戸田市の自転車走行空間整備~

交通と自転車]2016年2月22日(月)

来年度の自転車レーン整備に関する予算を審議する前に、ここ最近整備された北戸田周辺の自転車レーンを確認してきました。

 

感想としては、やはり戸田市の自転車レーンのクオリティは高いということです。

 

掲載写真は、上から順に南陵高校前、北戸田イオン前、日本銀行前のものですが、このような自転車レーンの整備が難しい道路にも、矢羽根の設置やセンターラインの削除などの工夫により、しっかりと「自転車の走る空間」を整備しています。

 

実際に、以下の写真2枚をご覧いただけばお分かりの通り、トラックが自転車の走行空間をよけるように車道中央に寄って走っています。ここでトラックが対向車とすれ違う場合は、速度を落とすことになります。

 

 

 

最優先に守られるべき「歩行者」が歩道を安心して歩き、「自転車」は車道左側を快適に走り、交通強者である「クルマ」はそれらの存在を気遣いながら車道中央寄りを走る、という本来あるべき道路のシェアの形がここにあります。

 

そして、来年度の自転車レーン整備予定箇所は、なんと「戸田市役所前」です。
これにより、市役所南通りのドイトから国道17号までの間に連続的な自転車レーンが整備されることになります。
3月議会では、その市役所前の自転車レーンの整備形態に関する質疑も行う予定です。

 

(注)本投稿において、「自転車レーン」という用語を、正確な意味ではなく自転車走行空間という意味で用いています。

 

 

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スプリングマットレスの処分費用を市民全体で負担することの是非

生活と環境]2016年2月21日(日)

金曜日に開かれた蕨戸田衛生センター組合議会では、来年度予算の審議が行われました。

 

私は、新規計上された「処理困難物等処分委託料(285万2000円)」に関して、委員会で質疑を行いました。

 

処理困難物とは、主に「スプリングマットレス」のことです。

 

従来は、蕨戸田衛生センターにおいて破砕機による処理と分別を行っていたものの、マットレスのスプリングが破砕機に絡まったりそれが火災の原因となったりということで、今後は専門業者に処分を委託することにしたとのことです。

 

このスプリングマットレスは、戸田市と蕨市の粗大ごみとして年間に「約1200枚」が蕨戸田衛生センターに運び込まれ、その処分の業者委託料は1枚当たり「2200円」とのことです。

 

一方で市民が負担する手数料は、戸田市では「200円(9月1日から400円に改正予定)」、蕨市では「540円」です。
もちろん、その手数料だけでは処分委託料や運搬費用は賄えず、残りは戸田市と蕨市の市民の税金で補填することになります。

 

戸田市と蕨市の手数料は粗大ごみの種類によらず一律料金ですが、周辺自治体の多くは粗大ごみの種類によって異なる手数料を導入しています。
例えば、スプリングマットレスの場合は、川口市では「1,860円」、さいたま市では「1,620円」です。

 

そこで、委員会において「戸田市側と蕨市側に、スプリングマットレスの処分委託料に応じた市民負担を今後検討する意向はあったか?」と質疑を行ったところ、答弁は「戸田市側と蕨市側にそのような意向は無かった。」というものでした。

 

私としては、戸田市の粗大ごみ手数料の改定が9月に予定されているなかで、スプリングマットレスに関する手数料改定を議論するのは拙速だと感じたので、それ以上の質疑は行いませんでした。
しかし、「スプリングマットレスの高額な処分費用を市民全体で負担することの是非」は、本市の歳出削減を進めるなかで、いずれ俎上に載ることになると思われます。

 

明日、戸田市の来年度予算を主に審議する3月定例会が開会します。

 

 

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子育て支援の相乗効果 ~子育てアピール看板の設置~

子育て, 行財政改革]2016年2月18日(木)

本日、「子育てアピール看板」が市内2か所に設置されました。

 

これは、子育て世代の獲得に向けた取り組みとして、私が一昨年の6月議会における一般質問で提案させていただいたものです。

 

上掲画像のアピール看板の設置場所は、戸田駅東口から戸田市文化会館へ向かう路地に面した市有地です。
この路地は、電車で戸田市に来られた市外の方が文化会館や市役所を利用する際に多く通る道で、特に文化会館でコンサートがあるときには若い世代がゾロゾロと歩いている光景を目にします。
それらの方々への“刷り込み”効果を狙いました。

 

2016-02-18 15.04.42

 

この画像のアピール看板の設置場所は、こどもの国の西門付近です。
この設置場所は、市の担当課の方が考えられました。
確かに、こどもの国は市外の子育て世代の利用が大変多いため、それらの方々に対する戸田市の高いPR効果が見込まれます。

 

なお、看板のモデルは市の募集に応じてくださった戸田市在住のご家族で、写真撮影は市の職員、デザインは看板制作業者とのことです。

 

先述のように、子育て支援策を対外的にアピールすることは、戸田市の子育て世代の増加につながりますし、また同時に、子育て支援策を対外的にアピールするからには、戸田市は子育て支援策をより充実させる方向に進んでいかなくてはなりません。
この子育てアピール看板が、そのような子育て支援の相乗効果を生み出す一助となればと思います^^

 

若い世代の定住者を増やす~広報戸田市でのAR機能導入~(真木大輔公式ブログ)

 

戸田市の子育てPRにあと一つ必要なもの(真木大輔公式ブログ)

 

戸田市議会 平成26年6月定例会 一般質問 議事録(真木大輔公式サイト)

 

 

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蕨戸田衛生センターごみ焼却処理施設等の長寿命化

生活と環境]2016年2月17日(水)

先週金曜日に蕨戸田衛生センター組合議会の全員協議会が開かれ、「ごみ焼却処理施設等の整備」についての報告がありました。

 
衛生センターのごみ焼却処理施設とし尿処理施設は、稼働を開始してから25年程度経過し、老朽化が顕著な状況となっています。

 

そこで衛生センター組合では、上記施設の更新・長寿命化等について3年間をかけた検討が行われ、


【方針①】敷地内に施設を新設(約200億円)


【方針②】施設の中身まるごとを1炉ずつ更新(約200億円)


【方針③】施設の設備を更新・改造(約40億円)


のうち、【方針③】が決定されました。


以前は【方針②】を想定していたとのことですが、平成22年度から国が循環型社会を目指すようになり、補助金交付の対象が「施設新設」から「施設改造」へ変更されたことが、今回【方針③】に決定した大きな要因となったようです。


全員協議会では、衛生センター組合によるこの決定に対しては概ね同意が見られたものの、決定のプロセスや根拠については両市の議員から多くの質疑がありました。


私も、整備コストが安価に済む【方針③】がベターな判断だと考えます。
ただし、今回長寿命化を図ったとしても、いずれ施設全体を新設せざるを得ない時期はやってきます。(なお、ごみ焼却処理施設については今回が2度目の長寿命化工事となります。)その際の整備費用200億円は、蕨市と戸田市とで負担しなくてはなりません。
昨年オープンしたこどもの国やあいパルの整備費用(=それぞれ約20億円)と比較すれば、この額の大きさが分かると思います。


プール棟のみの建て替えを提言している戸田市スポーツセンターも、およそ30年後には全体再整備が必要になります。
その間に、その他の公共施設の更新時期もやってきます。
比較的余裕があると言われる戸田市の財政ですが、決して楽観視はしていられないことを再認識します。

 

 

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「アクティブラーナー」かつ「アクティブプレゼンター」に

教育]2016年2月16日(火)

本日は、戸田市の小中学校の教員による研究発表会を見学させていただきました。

 

このような場を外部の者にもオープンにしてくださることにまず感謝です。

 

以下、発表会のプログラムに沿ってご報告します。

 

(1)海外派遣プログラム参加者報告(※所用があり残念ながら不参加)

 

今年度にフィンランドへ戸田市の教員1名が派遣されたとのことで、その報告がありました。
研修テーマは「PISA型学力の育成」です。
「個」を尊重する教育を行うフィンランドは、日本と並ぶ教育先進国です。そのような国へ教員を派遣する戸田市教育委員会の姿勢を素晴らしいと思う一方で、派遣された教員の方がとても羨ましいと感じました。(私もいつかフィンランドの教育を視察してみたいです。)

 

(2)「Q1グランプリ2015」優勝者による模擬授業【上掲画像】

 

学習塾である湘南ゼミナールの講師大会「Q1グランプリ2015」の優勝者による模擬授業が行われました。
戸田市の教員の方々にとって、塾講師の授業を体験することは良い刺激になったのではないかと思います。
ただ、せっかくの貴重な機会が“聴いて終わり”とならないかが心配でした。「なぜ評価される塾講師なのか」を、教員各自もしくは教員間で振り返る作業が必要と感じました。

 

(3)教員による研究発表

 

2016-02-16 14.57.29

 

東大CoREF等と研究を進めてきた「協調学習(ジグソー法)」を、戸田市がより思考型に改良した「T(戸田)ジグソー」の研究発表が行われました。
文科省が推進している「アクティブラーニング」の最先端が、まさに戸田市の教育現場で実践されていることに感銘を受けました。
私が3年前に議員になって初の一般質問でジグソー法を取り上げたときに、“グループ学習のひとつ”程度に捉えられていたのとは隔世の感があります。
戸ヶ崎教育長がご挨拶のなかで「アクティブラーニングを実践する教員自身がアクティブラーナーにならなくてはならない。」とおっしゃっていたましたが、しっかりとそれが体現されていると感じました。
ただ、教員の方々の発表を聴いていて、一つ大きな課題と感じたのは、ほとんどの教員の方が、参加者のほうではなく下を見て原稿を棒読みしていたことです。(画像の方は違います。)
厳しいことを言うようですが、これからの教員の方々には、「アクティブラーナー」のみならず「アクティブプレゼンター」にもなっていただきたいと思います。
そうでない教員の方が子供達にプレゼン力を育ませることはもちろんできませんが、これからの時代は、プレゼン力が「学力」の重要な要素の一つになってきます。
教員のみなさんの今後に期待したいと思います。

 

 

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