「耐震性を満たしているか」を判断基準に
[安全と防災]2016年1月26日(火)
昨日は、川口市と蕨市と戸田市の3市で構成する「県南都市問題協議会」の危機管理問題研究部会で講演を聴きました。
テーマは「災害時の議会の役割」で、一言で言えば、議員は役所の邪魔をせずに地域のサポート役に徹し、役所や県・国への窓口は議長に一本化することで、チームとして災害対応にあたることが望ましいというものです。
その他にも、勉強になったことがありました。
①阪神淡路大震災で亡くなられた方の死因の83.3%は建物の倒壊であったことから、家具に固定器具を付けるべきことはもちろん、できれば「家具を背の低いものにすべき」ということ。
②阪神淡路大震災で亡くなられた方は、お年寄りと若者が多く、それは、古い家や木造アパートに住んでいたためであることから、お子さんが大学進学等で一人暮らしをする場合には、「木造アパートの1階は避ける」または「耐震性がある物件か」などを引っ越し先を選ぶ際の基準にすべきということ。
なお、阪神淡路大震災の後に、今回講演された鍵屋一氏などによる働きかけによって、中古建物の賃貸や売買の際の「耐震診断の有無」「診断有の場合はその結果」の告知義務が宅建業者に課されたとのことです。(※詳細は以下リンク参照)
ただし、耐震性を満たしていない物件に関しては、その事実を伝えて物件の評価が下がることを避けるために、あえて耐震診断をしない業者が多いそうです。
耐震性の有無が重要という認識を国民に広め、「耐震性」を不動産の市場原理に乗せることで、耐震性を満たす住宅を増やしていくべき、という主張には大いに納得しました。
昨今の高速ツアーバス問題にも通じることです。
命を守るための多少のコストは厭うべきではありません。
みなさんも、これからご自身やご家族が引っ越しをされる場合には、「その物件が耐震性を満たしているか」をぜひ判断基準の一つにしてください。
◎耐震問題についての留意点(全国宅地建物取引業保証協会)
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