【一般質問③】 生活保護医療費とこども医療費の適正化

行財政改革, 福祉と医療]2016年7月1日(金)

6月議会で行った一般質問の報告の最後は、「生活保護医療費とこども医療費の適正化」についてです。

 

生活保護医療とこども医療は、「無料」で受診できます。
もちろん、医療機関が無料で診療してあげているわけではなく、そこには医療費が発生しています。
その医療費は、生活保護医療の場合は、「約3/4」が国の税金で、残りの「約1/4」が戸田市の税金で賄われています。
こども医療の場合は、本来の自己負担分である「2割or3割」が戸田市の税金で賄われています。

 

これは、市民にとっては「無料で受診できる」、医療機関にとっては「医療費は国や市が払ってくれる」という構造になっており、そのどちら側にも「医療費を抑えよう」という動機は働きくいです。

 

実際に、市民の方からは、「医者が子供に薬をあげすぎる」「子供が軽い症状なのにも関わらずまたすぐ来るよう言われる」「生活保護の人を食い物している医療機関がある」などのご意見を頂きます。

 

戸田市では、それらにかかる歳出が増加の一途を辿っており、直近では、戸田市負担分の合計額が、「約10億円(平成26年度)⇒約11億円(平成27年度)」と、1年間で「約1億円」も増加しています。【掲載画像】

 

議場では、戸田市がこれまで正面から取り組んでこなかったこの問題に対して、今後は医療費の適正化を図っていくよう求めたところ、積極的な答弁を得ることができました

 

以下は、先進自治体において医療費適正化の効果が認められている方策です。戸田市でも、このような取り組みが進められていくのではないかと思います。

 

《生活保護医療》
●診療報酬明細(レセプト)を基にした詳細な医療費分析
●重複受診・重複処方・頻回受診の是正
●ジェネリック医薬品の推進
●健康診査の受診率向上

 

《こども医療》
●医療費分析
●税金で成り立っていることを意識してもらう啓発
●本来の自己負担額を明示した明細書発行
●ジェネリック医薬品の推進

 

予算規模500億円の戸田市にとって、歳出が年間で1億円も増加する事業は看過できるものではありません。
財務部長の答弁にあった通り、今後は、「全庁的な課題として」医療費の適正化に取り組んでいただけることを願います。

 

※今回は、議場でのやり取りをうまくまとめられなかったので、ご関心のある方は、ぜひ録画映像をご覧ください。この投稿を読むよりは面白いと思います。

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