tocoバス《suica支払い》の課題と方策 ~H28.12 交通対策特別委員会~

交通と自転車]2017年1月18日(水)

12月議会の交通対策特別委員会の報告です。

 

交通対策委員会では、「公共交通の活性化」の一環として、tocoバスの調査研究を行ってきました。

 

昨年5月に、各班に分かれてのtocoバス試乗調査を行い、その調査をもとに、今後検討していくべき事項をまとめました。

 

当面の検討事項として、

 

●運行ルート名
●バス停名
●車内広告・アナウンス
●住民参加
●インフォメーション(時刻表・路線図・案内表示など)
●suica支払い


の6項目を挙げ、それぞれに関して担当課との意見交換を行いました。
(なお、運行ルートの見直しや、バス現在位置情報の提供などについては、今後の継続調査事項としました)

 

担当課からは、《suica支払い》を除いた5項目について、「課題はあるが実施は可能」との回答を得ることができました。
今後これらを実現できるかどうかは、次期の交通対策特別委員会の取り組みに掛かっています。

 

以下では、《suica支払い》について詳しく述べます

 

tocoバスの《suica支払い》は、5月の試乗調査を経て私の班が提案したもので、その後、委員会として「ICカード支払い」をテーマに岐阜市への行政視察を行いました。

 

《suica支払い》が導入されれば、tocoバス利用者の利便性が向上することはもちろん、乗降データの取得や、国際興業バスとの運賃共通化などが可能となり、tocoバスの活性化につながります。

 

担当課からは、《suica支払い》の導入が困難である理由として、「コスト」が挙げられました。


tocoバス5路線のうち、国際興業バスに運行委託している4路線(川岸循環・喜沢循環・西循環・南西循環)に関しては、suica導入のコストは、バス1台あたり200万円程度で済むが、埼京タクシーに運行委託している1路線(美笹循環)に関しては、埼京タクシーがバス協会に未加入のため、suica導入のコストは莫大なものになる、との説明がありました。
(※5路線の運行委託を国際興業バスと埼京タクシーの2社に分散しているのには、tocoバス事業による2社への民業圧迫を補填するという意味合いがあります。)

 

そこで、私は、以下の指摘と提案を行いました。

 

「路線別データを見ると、国際興業バスに運行委託している4路線の運行経費は、乗車人数一人あたり284円~373円である一方、埼京タクシーに運行委託している1路線(美笹循環)の運行経費は、乗車人数一人当たり696円と高コストである。そこで、美笹循環の運行も国際興業バスに委託し、埼京タクシーは美笹循環の運転業務のみを下請けする、というような委託形態とすれば、コスト改善とsuica支払い導入の双方が可能となるのではないか

この方策について、担当課は検討したことがなかったとのことで、

 

「今後、調査する」

との回答を得ました。

 

tocoバス事業の維持のために市は、運賃収入等を差し引いて、年間で約1億円を負担していますが、私はそれを、「公共交通」という市民の移動を守るために必要なコストだと考えています。
いまはクルマを運転できる人でも、いつ公共交通に頼らざるを得なくなるか分かりません。
クルマに頼らなくても移動しやすいまちは、すべての人に、まちに、環境に優しいまちです。

 

都内では常識である、コミュニティバスの《suica支払い》は、tocoバスの活性化に必ずつながります。
(来週の選挙に当選することができれば)次期も交通対策特別委員会に所属し、この《suica支払い》実現に向けて取り組んでいきたいと思います。

 

西循環を市役所経由に ~tocoバス試乗調査~(真木大輔公式ブログ)

 

公共交通としてのバスの活性化 ~交通対策特別委員会 行政視察報告~(真木大輔公式ブログ)

 

 

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