公園から「死角」を無くすべき ~入りやすく見えにくい場所~
[安全と防災]2015年9月16日(水)
突然ですが、写真上の公園(東町公園)と写真下の公園(馬場ふれあい公園)のうち、犯罪が起こりやすいのはどちらでしょうか?すべり台の遊具自体はほぼ同じです。
正解は、写真下の公園です。
写真上(東町公園)は、「入りやすく見えやすい場所」、写真下(馬場ふれあい公園)は「入りやすく見えにくい場所」となっています。
犯罪者にとっては、犯行に及ぶ前に怪しまれず(=入りやすい)、犯行に及んでいるときに目撃されない(=見えにくい)場所が、格好の犯行場所となります。
例えば、保育園の園庭で遊ぶ子供へ猥褻行為に及ぼうとする犯罪者はいません。園庭に入るだけで怪しまれ(=入りにくい)、さらには保育士や通行人に目撃される可能性が高い(=見えやすい)からです。
4年前の熊本幼女殺害事件では、ショッピングモールの多目的トイレが犯行場所となりました。大人が子供を連れて多目的トイレに入ること自体はそれほど怪しまれず(=入りやすい)、かつ中に入ってしまえば誰からも目撃されることはありません(=見えにくい)。
写真下の馬場ふれあい公園は、「すべり台の頂上部分」がすべり台の衝立と民家の塀に挟まれた死角となっています。
実際、(犯罪ではありませんが、)昨年にはこのすべり台で首吊り自殺があり、また現在は、深夜に若い男女が頂上部分で性行為を行っているとの話を、近隣に住む方々から伺いました。
今回の市民生活常任委員会における決算審査のなかで、これらの事例と、地域の方々の不安の声を伝え、「公園への遊具設置に際しては、死角ができないよう配慮すべき。」と訴えました。
「入りやすさ」は公園の代えがたい魅力である一方、そこに「見えにくさ」が加わると、一気に犯行に及びやすい場所となります。
戸田市を“犯行に及びづらいまち”にしていくことも、子供達や市民の安全のために必要なことではないかと考えます。
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