(※この写真は、阪神淡路大震災の際に、赤ちゃんや高齢者のオムツ代わりに使用した布を、近くの川で洗濯している様子です。大災害時には、生活用水にも事欠きます。)
本日は、戸田市と川口市と蕨市の3市で構成される「県南都市問題協議会 危機管理問題研究部会」の講演会と意見交換会に参加しました。
防災アドバイザーの水島重光さんによる、市民目線に立った防災に関する講演が行われ、大小さまざまな知見を得ることができました。
特に印象に残ったのは、「防災知識より行動計画」という言葉です。
その内の一つが、下の写真に示した「受援態勢」という考え方です。
行政等からの支援を「待っている」だけではダメで、支援を「受けられる」態勢を準備することが大切とのことです。
大災害時に救援物資がすべての地域に行き届かないのはいわば当たり前のようで、例えば、昨年の山梨県での大雪被害において、住民自らが道路の雪かきをした町には、すぐに救援物資が届いたそうです。
他には、
●家庭内の食糧に手を付ける順番は、
①冷凍庫内の食品をまず調理
②冷蔵庫内の食品の半分くらいはおそらく本来常温保存可能なので、冷蔵保存必須のものから処理
③野菜は、庭やプランターの土に埋めれば保存期間が2日は伸びる
④非常食に手を付けるのは最後
(※被災時はパニックになり、非常食から手を付けがち)
●マンションでは震災時に窓が割れやすく、その後、他から火の手が60mまで近付くと、マンション室内が熱で自然発火する
→(マンション全体で)濡れた畳を割れた窓に並べると火災が防げ、家財道具が守れる。
●おむつと生理用品は替えが効かない。(食糧はどうにかなる)
●被災時には若いママが孤立しがち。
その理由は、①スマホなどに慣れてしまって、何でもできると思い込みがち②地域のつながりが無い③避難所を知らない④旦那は会社の建て直しに囲われてしまって自宅に帰って来ない。
●被災時には銀行が稼働しなくなり、お店がお釣りを用意できない。→家庭に小銭を備えておく。
●被災後に役所から「罹災証明書」を貰ったら、5部くらいをコピーしておくと、住民税の減免だけでなく、電気料金の減免にも使える。
●町会未加入者に対して町会発行の「防災アンケート」を配布・回収すると、町会未加入者が危機感を持ち、一部の方々が町会に加入するという事例がある。
などです。
「まずは自分たちが1週間は生き残る」という強い意識を、住民の方々に持っていただくことが大切です。
行政からの支援には限界があります。きちんと備えていた人から生き残ります。
『戸田市ハザードブック』、「非常用飲食料」、「災害用トイレ」の備蓄は最低ラインです。