もはや「目的」ではなく「結果」 ~平成28年度 学力・学習状況調査~

教育]2016年9月30日(金)

今年度の国と県の学力テスト(学力・学習状況調査)の結果が出揃いました。

 

結果は、どちらのテストにおいても、「戸田市は埼玉県トップレベル」です。

 

県内1位(※政令市のさいたま市を除く)といって差し支えない成績なのですが、そのような市町村間比較について、ここでは細かく分析しません。
もはや、戸田市にとって学力テストの成績は「目的」ではなく「結果」に過ぎない、と言い切れる状況になっています。

 

子供たちがこれからの時代に活躍できるように、戸田市は(現在の)ペーパーテストでは測れない新しい能力を育てるための教育に力を注いでいます。
目標としているところはもっと先にあって、そのなかで「ペーパーテストの成績も良くなった」ことが確認できたという程度です。
(とはいえ、保護者や議会の目もあるので、ペーパーテストの成績がついてくるに越したことはありません。)

 

そのほかに注目すべき点は、中学3年生に対する、『「総合的な学習の時間」では、自分で課題を立てて情報を集め整理して、調べたことを発表するなどの学習活動に取り組んでいるか』という問いに「(どちらかといえば)当てはまる」と答えた生徒の割合が、全国平均「57.7%」に対し戸田市は「76.6%」であったことです。

 

この「自分で課題を立てて情報を集め整理して、調べたことを発表する」ことが、これからの時代により求められるものであるということは、みなさんもご承知のことと思います。

 

一点、気に掛かるのが、戸田市の“勉強格差”の実態です
昨年度の質問紙調査では、「家で自ら計画を立てて勉強している小6生&中3生」が全国よりも多い一方で、「家でまったく勉強をしない中3生」が全国割合の2倍程もいることが明らかになっていたのですが、今年度は県がこれらの調査結果を公表していないため、(外部にいる私には)実態が掴めません。

 

ぜひ戸田市には、今回の結果の良い部分だけでなく、そのような課題となる部分にも注意を払っていただければと思います。

 

掲載したグラフは、私が作成した戸田市の成績の年次推移です。
繰り返しになりますが、子供たちの能力の一部を示すものとして、あくまで参考程度にしてください。

 

詳細な結果や分析については、以下のサイトを参照ください。

 

《戸田市教育委員会公式Facebook》
https://www.facebook.com/todaedu/photos/a.150458145380274.1073741829.143058352786920/189299124829509/?type=3
https://www.facebook.com/todaedu/posts/191495251276563

 

《戸田市教育委員会公式サイト》
http://www.toda-c.ed.jp/soshiki/10/kyoiku-gakuryoku2.html

 

《埼玉県教育委員会公式サイト》
http://www.pref.saitama.lg.jp/f2214/zenkokugakutyou.html
http://www.pref.saitama.lg.jp/f2214/gakutyou/20150605.html

 

※なお、掲載グラフの値の算出式は、次の通りです。
(戸田市の平均正答率ー全国or県の平均正答率)÷(全国or県の平均正答率)
ただし、全国学力テストに関してはA問題とB問題の単純平均。

 

 

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