今年度から、戸田市で初めて「スクールソーシャルワーカー」(以下、SSW)が任用されました。
これまでも、「スクールカウンセラー」(以下、SC)が市内の各中学校へ2週間に一度ほど派遣されていますが、SCとSSWはその役割が大きく異なっています。
SCは、「心理学」の専門家として、悩みを抱えた生徒に助言を行うことで、生徒の内面の治療を図ります。活動場所は、相談室です。
一方SSWは、「福祉」の専門家として、課題を抱えた生徒とその環境に対して、助言だけでなく仲介や関係調整も行い、生徒の家庭を訪れることもあります。
家庭環境の問題を抱えた生徒が増えているいま、生徒個人へのカウンセリングだけでは解決できない問題にSSWが取り組むことは、生徒(とその家庭)にとっても、教員にとっても望ましいことではないかと思います。
国も現在、SSWの配置を進めてはいますが、人材の確保が課題となっています。
今回、戸田市でSSWとして(県費で)任用されたのは、社会福祉士と精神保健福祉士の資格をお持ちで、お仕事の合間に、市内でボランティアとして子供達の相談活動をされていた方です。
「教員の負担は大きい。学校の味方でもなく、役所の味方でもなく、悩んでいる家族のためにお役に立ちたい。」とのお考えのもと、これまでにも、ある不登校の生徒のご家庭に3カ月間で数十回の訪問を行い、課題改善を図ってきた実績をお持ちの方です。
子供達にとって、従来のSCは敷居が高いと聞きます。
今後、戸田市でもSSWが普及し、「子供たちの強い味方」が増えてくれることを期待しています。
※今回の戸田市でのSSW任用は、昨年12月議会における三輪なお子議員の一般質問がきっかけとなりした。