「敬老祝い金改正条例案」に対する賛成討論
[行財政改革]2014年12月16日(火)
本日、12月議会の最終日に、議員となり初めて「討論」に登壇しました。敬老祝い金改正条例案に対する賛成討論です。
これまで、(自分の中での)ここぞというとき以外に討論はしない心構えでいましたが、今回がそのときだと考えました。
討論の壇上での発言は一言一句が重いので、原稿作成には時間をかけました。
会派からのご意見や、担当課から頂いた過去の資料等のおかげもあり、言いたいことをなんとかまとめることができました。
以下に、賛成討論の原稿を転載します。
※録画映像はこちらです(約4分間)
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戸田の会を代表して、議案第106号「戸田市敬老祝金贈呈条例の一部を改正する条例」について、賛成の立場から討論いたします。
本市で敬老祝金贈呈条例が施行されたのは、いまから56年前の昭和33年のことです。それ以降、日本人の平均寿命はおよそ15歳伸びました。また、本市の高齢化率は、データの残っている昭和50年時点で3.5%、40年近く経った現在では15%を超えるまでに至っています。
そのなかで、本市の敬老祝金贈呈条例は、平成11年度と平成20年度に二度の改正が行われ、そしてこのたび平成27年度の施行に向けた改正条例案が提出されました。
改正の目的は、執行部のご説明によれば「高齢者福祉事業を安定的に継続することができるように」とのことですが、確かに、敬老祝金事業に掛かる経費だけを見ても、平成20年度決算額では約5600万円だったものが、平成26年度予算額では約8300万円と、急速な伸びを示しております。
その他に、例えば、国の介護保険制度における毎年の戸田市負担分は4年後に約2億円増加し、後期高齢者医療制度においては約3億円増加すると推計されております。
また、高齢者の生活保護受給率はその他の年齢階層の受給率に比べて高いことなどを合わせて考えれば、今後高齢化が急速に進む本市において、高齢者の方々への医療や福祉を維持するために祝金事業の見直しを行うことは、事業の目的を鑑みて、致し方ないのではないかと考えます。
過去の2度の改正に比べて、今回は「贈呈する年齢区分」を大幅に整理するものであり、当事者であられる高齢者のみなさんにご納得を頂くことは難しいとも思います。
しかし、近隣市区と比べて突出していたと言える本市の敬老祝金事業をこれまで継続してきたこと、また今回の改正によっても、本事業は、近隣を合わせた10市区の中で上位3番目の手厚さであり、本市が独自に行っている70歳以上の方への2000円商品券贈呈事業の経費「約2600万円」を合わせれば依然上位2番目の手厚さであることには、ご理解の余地があるのではないかと考えます。
当然のことですが財源は有限であり、さらに今後、歳入に比して歳出の一層の増加が見込まれるなか、高齢者福祉事業に限らず、本市の事業全体を見直していくことが必要となります。
高齢者の方々への敬いの気持ちを忘れてはおりませんが、一方で、すべての世代がこの厳しい世の中でなんとか生活しているのが現状です。
願わくは、今回の改正を契機に、本市に本当に必要な事業とは何かについて、若い世代、現役世代、高齢者世代を含むすべての世代が真剣に考えていく、それぞれが、いまの利益だけを考えるのではなく、戸田市の未来を想っていく、そんな市民によってつくられるまちになることを期待しています。それが、本来のあるべきまちの形であり、戸田市はそのようなまちになる資質を備えていると考えます。
以上、戸田の会の賛成討論といたします。
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