リサイクルフラワーセンターとフェルトガーデン戸田を視察して感じたこと

生活と環境]2016年8月6日(土)

本日開催された「第63回 戸田橋花火大会」に携わられたみなさん、大変おつかれさまでした。
私は、自宅のベランダで花火を鑑賞しつつ、テレビ埼玉の生中継をチェックしていました。TVのなかで、神保市長がハツラツと戸田市のシティセールスに勤しむ姿が印象的でした^^

 

さて、先日の水曜日に視察した「リサイクルフラワーセンター」「フェルトガーデン戸田」のご報告です。

 

数年前まで他自治体の議会からの視察が殺到していた上記2事業ですが、意外にも当の戸田市議会議員が視察をする機会は無かったため、今回、知り合いの他自治体議員の方とともに視察させていただきました。

 

●リサイクルフラワーセンター

 

イオン近くにあるゴミ焼却施設の蕨戸田衛生センター組合の敷地内に「リサイクルフラワーセンター」があります。
水分を多く含むために焼却炉の負担となる「生ゴミ」を、リサイクルフラワーセンターがご家庭から回収し、その生ゴミから作った堆肥で育てた「花苗」と交換するという事業です。

 

施設整備費として7年程前に約2億7600万円、毎年の運営費として約5200万円が掛かっていますが、営利を目的とした事業ではなく、「循環型社会の構築」や「障害者・高齢者の雇用」、「近隣の環境美化」などの環境共生を目的として行われている事業で、6月にはリサイクルフラワーセンター内のビオトープで「ホタル観賞会」も開催されています。(なお、これらの費用は戸田市と蕨市とで分担しています。)

 

生ゴミを持ち寄った戸田市民の方は、画像①左下の花苗セットと年4回交換できるのですが、花屋さんに訊いたところ、この花苗セットを花屋で買えば4,000円~5,000円位はするそうです。

 

現在、生ゴミ回収に協力されているご家庭は、「戸田市 997世帯」「蕨市 51世帯」とのことですが、生ごみ堆肥化装置の処理量や敷地面積、労働力などの関係で、現在の生ゴミ回収量が限界となっており、協力世帯を新規では募集していないとのことです。

 

視察中にちょうど生ゴミを持ち寄って来られた方に伺ったところ、「これまでにたくさんの花苗をもらったので、いまは花苗と交換せずに生ゴミだけを持って来ている。」とのことでしたが、例えば、戸田市の市民農園「土に親しむ広場」のように、数年おきに新規の希望者と入れ替えるという工夫も必要ではないかと感じました。

 

●フェルトガーデン戸田

 

 

古布をリサイクルしてできたフェルトで、生ゴミの堆肥等をサンドイッチしてできた厚さ10㎝の土壌に、芝生などの草花を植える、戸田市独自の屋上緑化システムです。

 

屋上緑化には、二酸化炭素削減や屋内冷却化などの効果がありますが、このフェルトを用いた方法は、従来の屋上緑化の方法よりも軽量であるため、建物の補強工事が不要となります。

 

9年前に戸田市役所屋上で本格実施され(一般見学可)、その後、市内の小学校や病院等でも展開されました。

 

私は、この事業自体は良いものだと思うのですが、数年前までメディアからの取材や他自治体からの視察が相次いでいた割には、その後、全国への拡がりや見られない点、また、そもそも市内での普及が進んでいない点が気にかかりました。

 

担当課によると、市民からの問い合わせがあれば、事業者を紹介するということですが、仮にこの事業が本当に良いものなのであれば、市内の公園や公共施設などへの積極的な展開や、市民への補助などの取り組みをさらに行うべきではないかと思います。

 

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上記2事業とも、他自治体からの視察が近年落ち着いてきているという事実は、本事業の検証や改善が必要な時期にきていることの現れなのかもしれないと感じました。

 

今後、委員会などで、機会があればこれらの点について質問してみようと思います。

 

 

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