「下水道使用料の改定案」に関するパブリック・コメント実施

生活と環境, 行財政改革]2016年6月6日(月)

戸田市の下水道使用料の改定案に関する意見募集(パブリック・コメント)が、今月1日から実施されています。

 

意見の提出期限は7月1日(金)です。

 

戸田市の下水道使用料は、これまで日本一安かったのですが、それは、市からの毎年2億円前後の赤字補填によって成り立っていました。

 

来年4月から下水道使用料をトータルで30%値上げすることで、下水道使用料収入は10億円から13億円となり、これにより、下水道事業の赤字解消に加え、下水道施設の長寿命化や浸水被害対策、震災対策が今後推進されます。

 

なお、トータルの値上げ率は30%ですが、一般家庭などの使用水量の少ない市民に対する一定の配慮はなされており、目安として、戸田市の一般家庭の月平均使用水量(推計)の17立米で算出すると、

 

改定前「月額684円」⇒改定後「月額864円」(約26%up)

 

となります。

 

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この値上げをもってしても、戸田市の一般家庭の「水道料金+下水道使用料」は、埼玉県と東京都23区の中で最安のままです。
(さらに言うと、埼玉県内で唯一下水道事業の赤字解消が実現しているさいたま市を除けば、今後多くの市町村において下水道使用料がさらに値上げされることが予想されます。)

 

先日、私が所属する市民生活常任委員会のなかでパブコメ実施の報告を受けた際、主に以下の質疑応答を行いました。

 

Q. 改定してもなお戸田市の下水道使用料が安い理由は?

 

A. まちがコンパクトなので下水道の効率が良い。また、まちが平坦なのでポンプ場での汲み上げの必要が少ない。

 

Q. 例えば月に5000立米使用する大口の事業者にとっての値上げ幅は?

 

A. 改定前「年額800万円」⇒改定後「年額1088万円」(36%up)

 

Q. それらの大口の事業者(明治乳業など)を含めた市内の事業者に対して、事前に丁寧な説明が必要では?

 

A. 月に5000立米以上使用する9つの事業者に対しては、直接説明に伺う。

 

Q. 下水道使用料の値上げが事業者の撤退につながる懸念はないのか?

 

A. 戸田市には、水道料金が安く東京にも近いという利点はあるので、今回の下水道使用料の値上げが事業者の撤退の理由にはならないと考える。

 

Q. 「値上げなんて聞いてなかった!」と後になって不満を述べる市民がいるのが常。下水道使用料改定に関する市民へのさらなる周知は?

 

A. 6月18日に開催する「上下水道事業市民フォーラム」や、6月に発行する広報誌『みずのめぐみ』で周知を図る。

 

Q. 今回の下水道使用料改定の諮問を受けた「戸田市上下水道事業経営審議会」での全3回の議論を、市民にとっての参考資料とするために、戸田市公式サイトのパブリック・コメントのページに、審議会の議事録へのリンクを貼ってはどうか?

 

A. 現在作成が完了した議事録の分についてはリンクを貼る。(→その後反映されました)

 

今後のスケジュールとしては、市民からの意見募集を7月1日に終え、そこで集まった意見を反映させた改定案が9月議会に上程され、議会で審議と採決が行われます。

 

私は、かねてから下水道事業の赤字に対する市からの多額の補填が、(いまだ下水道が整備されていない地区に住む浄化槽使用者との公平性の観点からも)問題であることを指摘しており、その赤字を解消してさらに今後に備えたインフラ整備の原資を生む今回の下水道使用料改定案には、賛成です。

 

【追記】トップ掲載図表中の「3%改定後」は「30%改定後」の誤りです。(画像変換の際のミスです。ごめんなさい。)

 

戸田市下水道使用料の改定(案)パブリック・コメント(戸田市公式サイト)

 

上下水道事業市民フォーラムと施設見学会のお知らせ (戸田市公式サイト)

 

 

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